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星河の覇皇
第七十一部第三章 小国出身者その二十八

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「このことも考えるとな」
「やはり、ですね」
「そうした兵器の充実は大きいですね」
「連合軍の場合も」
「そしてそうしたものが充実しているからこそ」
「連合軍は戦えてだ」
 オグモはさらに言った。
「私もだ」
「戦えたのですね」
「エウロパ戦役でも今回の作戦でも」
「そうだったのですね」
「そうだ」
 まさにその通りだというのだ。
「私はよく勇敢、勇猛だと言われている様だが」
「そうした様に戦うことが出来るのもですね」
「情報に補給、連絡ですね」
「そうしたものが充実しているからこそ」
「十分に戦える」
「そうなるのですね」
「そうだ、何もない状況で戦えと言われてもだ」
 例えオグモが勇敢な人物であろうとも、というのだ。
「私は撤退する」
「何もなく、何も知らなくては戦えない」
「だからですl
「勝つことは出来ず損害だけが増える」
「そうした戦いになるので」
「それは戦争ではない」
 オグモは言い切った。
「蛮勇は勇敢ではない」
「ただ何も知らないだけで」
「蛮勇で勝てるものではない」
「連合軍でよく言われていることですが」
「まさにその通りですね」
「敵の場所、規模、艦種を知ったうえで攻撃が出来る」
 勇敢なそれがというのだ。
「そして攻撃の際もエネルギーや弾薬があってこそだ」
「攻撃が可能ですね」
「そこでようやく」
「そうだ、連絡も取り合ってだ」 
 シャトルでだ、通信でのやり取りも出来るがシャトルでお互いに行き来をしてのそれが必要な場合がどうしてもあるのだ。
「やっとだ」
「勇敢に戦える」
「何もかもが万全だからこそ」
「だから司令もですか」
「まずはそうしたものが充実してこそですか」
「そう思っている、気力や体力だけではな」
 とてもというのだ。
「戦争は出来ない」
「情報も物資もあってこそ」
「満足にですね」
「さもなければ戦争はするな」
「最初からですね」
「撤退しても人員さえいればだ」
 それならばというのだ。
「戦えるからな」
「後で、ですね」
「巻き返すことも出来ますね」
「例え撤退しても人員さえいれば」
「後で物資が充実すれば」
「そうなるからだ」
 だからだというのだ。
「私は全てが充実している連合軍が素晴らしいと考えている」
「そして、ですね」
「その充実に加えてですね」
「訓練も増やし」
「将兵も精強にし」
「そして戦いにも勝つ」
「そうありたいのですね」
「満足はすべきではない」 
 確かな声でだ、オグモは言った。
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