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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第10話 信じる理由
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す。その理屈ならば奏と震離、流も警備の穴を教えることは出来る。
 あの局面で、誰かが不利益になる何かをしたとは……私は思わない。
 何より。確定するその時までは……疑わしいだけは、罪ではありません」
 
 これが私の今の答え。
 
 シグナムの表情は真剣そのもの。シグナムの言うこともわかる。
 だけど……少なくとも、あの時点の響にそれはないと断言だけは出来る。それ以前に。
 
「シグナム。一つ言っておきます。響は――()は中立ですよ」
 
「……は?」

 そう。あの日言っていた響の言葉の通りなら……。
 
 
 ―――――――――
 
 ―――アナタの本気に返すには、こう返すしかなかった。安心……はまだ出来ないでしょうけど。

 あの日、響に私とエリオの秘密を告げた時に言われた。
 
「……俺は、まだ……あなた方の味方にはなり得ない」

「……え?」

 今の今まで、気恥ずかしそうに笑みを浮かべていたのに……一転して辛く苦しそうにしている。
 どうして? 何があったの? と声を掛ける前に。
 
「……フェイトさん。俺……も、出来るならそちら側に立ちたいです。だって同郷で、決して知らない人たちじゃないんですから。
 まさか、味方側だから善だと、敵側だから悪だと――分からない貴女じゃあるまいでしょうに」 

 ……意図的に言わないでいる。おそらく、詳細を伝えればきっとこちらに何らかの被害が来ると考えてる。それは響にも言えることだ。
 
 だとすれば。
 
「ねぇ響。もし君を――縛るものを解いたその時は。もう一度。ちゃんと話してくれる?」

「……えぇ。その時は是非。あぁそうだ、今回の事、聞かなかったことにします」

「フフ、そうしてくれると嬉しいな。まだ、あっち側なんだしね」

「ははは、えぇ、えぇ。まだフェイトさん達から見れば、俺は敵ですし」

 くつくつと笑う響を見て、私も笑う。だけどね響?
 
「ううん。敵じゃない。まだ、中立でしょう?」

 一転して目を丸める姿は……うん、しっかり年下だね。
 
 ―――――――――
 
「……お前は。結果的に緋凰が良い奴だったから良かったものの。下手をすれば!」

「わかってる。でもね、その後に、響の……いや、あの子達の名前を出した時真っ先に動いたのは。お兄ちゃん(・・・・・)だったって言ったら、どう取る?」

「……まさか」

 驚くシグナムを尻目に、話を続ける。

「うん。その事を伝えた時、ハッキリ言われたよ。彼ら(・・)は現時点では中立だと。ただ、それはどこからなのかは調べてるけれど、と」

「……だとすると、やはり風鈴が?」

「それはわからない。でもねシグナム。訓練の度に
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