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レーヴァティン
第百十一話 都からその九

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「槍だ」
「今度はそれじゃな」
「そうだ、槍衾を作ってだ」
 そしてというのだ。
「近寄せない」
「そうするんじゃのう」
「これでだ」
「騎馬隊は終わりじゃな」
「騎馬隊は確かに強い」
 英雄も認めることだ。
「しかしだ」
「攻め方はあるんじゃのう」
「こうしていけばな」
 大砲や弓矢を水平に多く放てばというのだ。
「いいのだ」
「一騎転がるとそこからのう」
「それが障害となってな」
「何騎も躓いてのう」
「こけるからな」
「案外脆いものじゃな」
「そうだ、脆い一面もある」
 防がれたその時はというのだ。
「要は突っ込まれないことだしな」
「突っ込まれたら終わりじゃしのう」
「そうだ、ではな」
「後はじゃな」
「騎馬隊は凌いだ」
 見れば槍隊に既にその数を大きく減らしている騎馬隊は完全に防がれている、槍に刺されさらに倒されている。
「ではな」
「今度はじゃな」
「こちらから攻める番だ」
 見れば騎馬隊以外の敵も迫ってきている、まさに決死の顔で突進してそれで勝敗をつけようとしている。
「敵をな」
「ではどうして攻めるぜよ」
「囲む」
 そうすると言うのだった。
「これからな」
「そうするんじゃな」
「そうだ」
 まさにと言うのだった。
「これからな」
「そうか、ほなのう」
「鶴翼の陣でだ」
 突進する敵に対してというのだ。
「槍を前に出してな」
「そして突進を防いで」
「弓矢や鉄砲、術も使い」
 英雄はさらに言った。
「攻めていく」
「数も活かしてじゃな」
「囲む、だが騎馬隊はな」
 こちらのそれはというと、
「まだだ」
「使わんのじゃな」
「そうだ」
 今はというのだ。
「使う時はな」
「それはわしにもわかったぜよ」
 当季は英雄の言葉ににやりと笑って答えた。
「騎馬隊は正面突破や横や後ろを衝くだけではないのう」
「他にもある」
 使い方はというのだ。
「偵察にも使えるしな」
「足の速さを活かしてのう」
 馬のそれであることは言うまでもない。
「それでじゃのう」
「そうだ、色々とある」
「そうじゃのう」
「あるだけでいい場合もある」
 この場合もというのだ。
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