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レーヴァティン
第百十一話 都からその二

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「何時かな」
「あちらにも進出して」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「江戸を拠点としてな」
「政をしてだね」
「そしてだ」
「道もってことだね」
「そうだ、やがてはな」
「成程ね」
「そして今はな」
 英雄は今現在の話をした。
「都に入る」
「そうするね」
「そして近江の勢力と戦いな」
「近江と若狭、越前を手に入れて」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「その国々も治める」
「そうしていくね」
「その為にもな」
「まずは都だね」
「そこに入りだ」
 そしてというのだ。
「そこを拠点としてな」
「近江と戦うってことだね」
「そうだ、都を手に入れたことは大きい」
 このことについてもだ、英雄は思うのだった。
「近江を攻めるのにいい拠点になる」
「はい、都はただこの浮島の中心であるだけでなく」
「東西どちらにも行くことが出来るからな」
「交通の心臓部でもあり」
「街の規模も大きい」
「そうした条件が揃っているので」
 長い間都にいた謙二の言葉だ。
「ですから」
「近江を攻めるにもな」
「都合のいい街です」
「そうだな」
「その都に入り」
「兵糧や武具を置くとな」
「近江との戦は有利に戦えます」
 そうなるというのだ。
「後ろから兵やものを次々に送られるので」
「その通りだな、ではな」
「是非ですね」
「都を使おう」
 英雄は馬上で強い声で言った。
「この度はな」
「それでは」
「その様にな、だが俺達の拠点はな」
「都には置かず」
「これまで通りだ」
 このことはというのだ。
「大坂に置いてだ」
「そのうえで、ですね」
「戦っていく」
 そうするというのだ。
「政も行う」
「都を拠点とはされないですね」
「あの地にいるよりな」
「離れたところにですね」
「拠点は置きたい」
「都に入ると」
「確かに交通の要だが」
 この利点があることは事実だが、というのだ。
「守りにくい」
「それでござるな」
 智も言ってきた。
「あの場所は盆地でござるが」
「狭くな」
「はい、狭い盆地であり」
「囲まれるとだ」
「それで終わりでござる」
「日干しになってしまう」
 囲まれてしまえばだ、そこから食いものがなくなってそうなってしまうことは自明の理であるということだ。
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