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ドリトル先生と姫路城のお姫様
第六幕その十二

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「だからね」
「女の人にももてるんだね」
「子供の頃から女の人のお友達多かったね」 
 王子は先生にさらに聞きました。
「そうだね」
「幸いね、学生時代もイギリスにいた時も」
「今もだね」
「日笠さんといいね」
「うん、その人は特にね」
 ここであえて言わない王子でした。
「そうだよね」
「本当にいい人だね」
「先生にとってもね」
「うん、そのことがわかっていれば」
 王子はそれならと応えました。
「僕は満足だよ」
「僕達もだよ」
「今のところは、だけれどね」
「これから一歩一歩ね」
「先生も歩いていけばいいよ」
「気付かないなら僕達が引っ張っていくから」
「背中も押すわよ」
 そうしていってというのです。
「そうしていくから」
「先生が幾ら鈍感でもね」
「お姫様も言ってくれたし」
「それならだよ」
「もう安心してね」
「僕達も頑張っていくよ」
「うん、何か全くわからないけれど」
 先生だけが本当にわかっていません。
「宜しく頼むよ」
「そうさせてもらうわね」
「先生が幾ら気付かなくてもね」
「是非共ね」
「励ませてもらうよ」
「先生、天守物語にも答えはありますよ」
 最後にトミーが言ってきました。
「あのお話にも」
「どういうことかな」
「あのお話もテーマは恋愛ですね」
「うん、人間と妖怪の垣根を越えたね」
「そうですね。先生は人間と人間ですが」
 そうした違いはあってもというのです。
「天守物語にもある恋愛がです」
「僕にもあるかな」
「恋愛の形は様々ですしね」
「お話がよくわからないけれど」
 それでもとです、先生はトミーにも首を傾げさせつつ述べました。
「とりあえず僕は将来結婚出来るんだね」
「はい、お姫様が言われた通りに」
「ではその日が来たら皆お祝いしてくれるかな」
「是非そうさせてもらいます」
 トミーも他の皆も笑顔で頷きました、そうして皆で幕の内弁当を食べてそのうえで楽しく過ごすのでした。
 そしてお家に帰ってから論文を書いてお姫様にお願いされた宴のことも考えだすのでした。
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