黒星団-ブラックスターズ-part3/お出掛け
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チルダに苦労を掛けてきた身だ。舞踏会の狙いがクリスの歓迎と思い出作りとはいえ、せっかくだからこれまで養ってもらった恩を返したい意図がテファの中で芽生えていた。
「はぁぁ〜…わが妹分ながら峻峭な心がけだね。貴族共に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいわ」
マチルダは可愛がってる妹代わりの心がけに、やはりわが自慢の妹分なのだと、親バカならぬ、姉バカと言うべき感情に胸一杯になる。
「その気持ちだけで十分さ。ありがとうねテファ。あたしの分も、あの子たちやそいつと一緒に楽しんできな。それだけで十分」
「姉さん…」
結局マチルダだけは誘うことが叶わなかったことに、テファは目を伏せるのだった。
シュウとしても、テファの願いは叶う方が望ましいと思う。
でもやはり、マチルダの過去のことも考慮すると尚更無理のあることだと悟らざるを得なかった。
「んな辛気臭い顔しないの。ほら、折角こっちに来たことだし、代わりと言っちゃなんだけど、今からお出かけでもしようじゃないか。ここにいるみんなでね。リシュの歓迎会としようさね」
マチルダがそう言って立ち上がり、シュウとテファ、リシュに外出を促すのだった。
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