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湖の巨獣
第五章

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 二人で全てを終えたことを祝福して乾杯して肉も魚も楽しんだ、その中でピエトリの手にあるものが宿り。
 心の中で言葉が語り掛けてきた、ピエトリはリョサにその言葉をそのまま話した。
「これはケイの鎧や」
「見事な鎧やな」
 西洋風のプレートメイルだった、漆黒の鎧で黒光りが見事だ。
「それはまた」
「アーサー王の義理のお兄さんでな」
「重臣の一人でもあってな」
「お調子モンと言われてるが」
「立派な騎士やった」
 勇敢であり円卓の騎士に相応しい強さもあった、そして最初から最後までアーサー王に忠誠を尽くし彼と共に戦場で倒れたという。
「その騎士の鎧がな」
「自分の新しい神具やな」
「そや、術とか精神攻撃とかの防御力が物凄く高い」
 ピエトリは鎧の性質をローストした鶏肉を食べつつ話した。
「直接攻撃にも強いがな」
「そうした攻撃に対してやな」
「特に強い、それで僕自身もな」
 魚を食べるリョサに自分の心の中に語り掛けて来る言葉をさらに話した。
「神託を乗り越えてな」
「そうしてやな」
「全体的に一回り強くなった」
「それは何よりやな」
「ほなな、ここで飲んで食べたら」
 それからのこともだ、ピエトリは話した。
「すぐに次の場所に行こうな」
「そうするな」
「私達のやるべきことはこの世界を救うこと」
「そやからやな」
「休んでる暇はない」
 真面目な声で言うのだった。
「そやからな、次の場所にな」
「すぐにやな」
「行くで」
 このレストランでの二人の宴が終わればとだ、こう言ってだった。
 ピエトリは大ジョッキの中のワインも飲んだ、一リットルはあるジョッキの中のビールは黒ビールで独特のコクがあった。ピエトリはそのビールを飲みつつもう次に行くべき場所で何をすべきかを考えていた。


湖の巨獣   完


                 2019・6・26
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