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蘇る暴君
第一章
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               蘇る暴君
 ニキータ=ソラノとマリア=ロア=パストスは今はニキータの神託でコロンビアのカリに来ていた。そのカリに入るとだ。
 ニキータはマリアにこんなことを言った。
「この世界のカリには一つ言い伝えがあってな」
「何や、その言い伝えは」
「この辺りを昔一人の王様が治めてたけど」
 マリアに苦い顔で話した。
「それが暴君でな」
「あれか、酒池肉林の限りを尽くしてか」
「そや、もう自分の贅沢に夢中でな」
「民を虐げてやな」
「生贄の数は増えるしそれ以外でもな」
「遊びで人を殺してか」
「馬鹿でかい宮殿とかもどんどん建てさせて」
 そしてというのだ。
「民を全員奴隷にしてな」
「重税も搾り取って働かせて」
「そうしてな、自分だけ贅沢して」
「絵に描いた様な暴君やな」
「とんでもない統治を敷いて」
 そしてというのだ。
「この辺りを生き地獄にした」
「ほんまに典型的な暴君やな」
「けどあまりもの悪行に怒った民衆が立ち上がって」
「それで倒されたか」
「神々もそこに加わって」
「倒されたんやな」
「ところがこの王様の正体は邪神で」
 ニキータは竜人の顔を顰めさせてエルフのマリアにさらに話した。
「アホみたいに強くてしかも」
「倒すまではやな」
「神々でも出来へんで」
 相手が邪神であるのでというのだ。
「それで封印するしかな」
「なかったんやな」
「そや、突然この世界に来て王様になったと思ったら」
「正体は邪神で」
「暴政の限りを尽くして」
 しかもというのだ。
「倒せんかった」
「それで封印されてるか」
「そういうことや」
「成程な」
 ここまで聞いてだった、マリアも頷いた。そしてそのうえでニキータに言った。
「そしてそれが神託やとやな」
「あたし邪神と戦うとかな」 
 どうかという顔になってだ、ニキータは言うのだった。
「面倒臭そうやからな」
「それでやな」
「嫌やなって思ってる」
「そういうことやね」
「ほんまにな」
 さらに言うのだった。
「神託でも楽なのやとええな」
「ご主人、それは幾ら何でも」
 ここでニキータの足元にいる彼女の使い魔であり神具であり相談役でもある九尾の黒猫が言ってきた。尚この猫は戦闘でも役立ってくれる。実は強くもあるのだ。
「ムシがよ過ぎますよ」
「神託やのにかいな」
「はい、楽な神託でええとか」
「けれどあたしとしてはな」
「楽やとですか」
「ええさかい」
 あくまでこう言うのだった。
「それでな」
「邪神を倒すとかやないと」
「ええなって思ってる」
 この本音を言うのだった。
「封印されてる邪神がアホな奴が封印解いたとかな」
「ご主人それフラグですよ」
 黒猫はニキータ
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