第三百七十二話 ハンドレッド達その六
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ハヤトは暗い顔になってそのうえで津上達に言った。
「あの、何か」
「そうよね、津上さん達ってね」
「物凄く辛い思いをしてきたんだね」
「そうだよね」
エミリアも暗い顔になって述べた。
「誰もよりもね」
「それで今も戦っているなんて」
「凄いよ」
「別に凄くないよ」
津上は二人に笑って返した。
「こうなったのも何かの縁だしね」
「縁だからですか」
「俺達はアギト、仮面ライダーになってね」
「戦っておられるんですか」
「それだけのことだし、戦いがないと」
ハヤトにこうも言うのだった。
「皆と変わらず暮らしてるしね」
「だからですか」
「別に辛くもないよ」
「バイク屋の仕事も順調だ」
蘆原は自分のことも話した。
「ならな」
「それならですか」
「別に困っていない」
人のこともというのだ。
「戦いはスサノオが仕掛けて来るならな」
「それならですね」
蘆原にクレアが真剣な顔で問うた。
「皆さんは戦われる」
「それだけだ」
「そうですか」
「俺達は人間だからな」
「その戦いがあまりにも過酷なんですが」
カレンも暗い顔で述べた。
「聞いているだけで」
「仮面ライダーになるとね」
それならとだ、今度は氷川が答えた。
「もうそれはね」
「当然のことですか」
「仮面ライダーは人間だから」
「人間としてですか」
「スサノオ、神が仕掛けてくるならね」
カレンにさらに話した。
「僕達は受けて立って」
「そしてですか」
「戦うだけだよ」
「そうですか」
「勿論降りてもいいんだ」
仮面ライダーの戦いはというのだ。
「仮面ライダーを止めてね、けれどね」
「それが嫌ならですか」
「戦って」
そうしてというのだ。
「勝つだけだよ」
「そういうことですか」
「俺達は戦う」
木野もハヤト達に話した。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「勝ってだ」
「また戦うんですね」
「そうしていくだけだ」
「戦わないで済むならいいですが」
クリスは真剣な顔でここで言った。
「しかしですね」
「戦うべき時もあるな」
「人間は」
「この世界でもそうだな」
「はい、誰かが戦わないと」
クリスは木野に真剣な声で答えた。
「犠牲になる人が出ます」
「そうした人を少しでも救う為に君達は戦っているな」
「はい」
その通りだとだ、クリスは木野に再び答えた。
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