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『賢者の孫』の二次創作 カート=フォン=リッツバーグの新たなる歩み
賢者の国の陰陽師
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手配する。だからしばらくとどまってくれ!」
「ああ、いいよ」
「一刻も早く元の世界に戻りたいのは百も承知だ。あんな平和な国なんだもんな、けれど――て、いいの!?」
「ああ、しばらくこっちにいるわ」
「ちょ、即答! いや、ありがたいのだが、いいのか?」
「俺もおまえの暮らしているJRPGみたいな世界が気になってな、こういうライトファンタジーに憧れてたんだよ。いやー、半裸のアーノルド・シュワルツェネッガーやジェイソン・モモアが闊歩するヤッバーンなハイボリア時代じゃなくて良かったよ」
「そ、そうか」
「それにもうさ、『アベンジャーズ/エンドゲーム』を見届けて、向こうの世界に未練ないのよ、マジで」
「よ、よし! では、改めてよろしく頼む。キイチ=ホーゲン」
「……キイチはやめろ」
「え?」
「なんかその発音でキイチって言われると食べたくもないミキプルーン食べないといけない気になるんだよね、だから俺のことは法眼と呼べ」
「わ、わかった。ホーゲン」
「今後ともよろしく」

 こうして、鬼一法眼はリッツバーグ伯爵家の食客となったのであった。

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