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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第13話
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リウイに問いかけられたアルフィン皇女はその場で深く頭を下げた。
「今更謝罪をした所で、我が国のエレボニアに対する”怒り”は全く収まらないがな。まさかとは思うが、ユミル襲撃の元凶の一人である自分の身をメンフィルに差し出せば、メンフィルは”怒り”を収めるような甘い事は考えていないだろうな?グランセルのエレボニアの大使館を通じてエレボニア帝国政府に送り付けた要求内容にも書いてある通り、今更”帝位継承権がある皇女一人の身如き”で我らメンフィルの”怒り”は収まらんぞ。」
「……………っ!」
「あなた…………何もそこまで言わなくても。」
しかしリウイは冷たい答えを口にし、その答えを聞いたアルフィン皇女は辛そうな表情で息を呑み、イリーナはアルフィン皇女を気にしながらリウイに指摘した。

「いいえ…………リウイ陛下の仰る通りですし、わたくしもそのような甘い事は考えておりませんのでどうかわたくしの事はお気になさらないでください、イリーナ皇妃陛下。」
「……………………」
「―――それで?ここに来た本題は何だ?」
アルフィン皇女の答えを聞いたイリーナが複雑そうな表情で黙り込んでいる中リウイは静かな表情でアルフィン皇女に要件を訊ねた。
「…………リィンさん達の事です。二日前我が国がクロスベルに侵攻した際に、リィンさん達もメンフィル帝国軍の一員として戦い、多くのエレボニアの軍人達だけでなくルーファスさんも討ったとの事ですが…………実は今日エリスから手紙が届きまして。エリスの手紙によりますとメンフィル帝国軍にはリィンさんやセレーネさんだけでなく、エリスまで入隊しているとの事ですが…………もしかして、リィンさん達がそのような状況に陥った原因の一つはわたくしを含めたエレボニアの人々と親しくなり過ぎた事でしょうか?」
「…………まあ、理由はアルフィン皇女が考えているような内容ではないが、リィン達が今回の戦争に参加するためにメンフィル帝国軍に入隊を志望した理由はアルフィン皇女が関係している事は否定しない。」
辛そうな表情で訊ねたアルフィン皇女に対してリウイは静かな表情で答えた。

「っ…………!やはり…………!リウイ陛下、リィンさん達が貴国に忠誠を疑われる責任はリィンさん達の好意に甘え続けたわたくし達”アルノール家”に一番の責任があります!わたくしが”アルノール家”を代表してメンフィル帝国が望むわたくしへの裁きも受けますので、どうかようやく辛い戦いを終えたばかりのリィンさん達を再び戦いに駆りだすような事は止めてあげてください!お願いします…………!」
リウイの説明を聞いて辛そうな表情で唇を噛み締めたアルフィン皇女は頭を深く下げてリウイに嘆願したが
「どうやらアルフィン皇女は盛大な勘違いをしているようだな。」
「え………」
リウイの言葉を聞くと呆けた
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