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氷の塔
第五章
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 そうしてだ、自分の身体をドルイドの盾にして言った。
「風と雪は任せとき」
「あの、ご自身が」
「ええから最後までやり」
「うちもおるで」
 エリカもだった、ドルイドに寄り添った。そうして左右から彼女を護った。そのうえで彼女に儀式を行わせた。
 二人のガードもありドルイドは無事に儀式を終えた、彼女はその後で二人に深々と頭を下げて礼を述べた。
「この度は何と言えばいいか」
「お礼はええから。それよりも儀式は無事終わったな」
「ほなええわ」 
 エミリーとエリカは二人でドルイドに微笑んで言葉を返した。
「それでな」
「そのことを喜ぼうな」
「帰るまでが仕事やし」
「後は神殿まで戻ろうな」
「そうですか、ではそこで」
 あらためて感謝の言葉と報酬をしたいとだ、ドルイドは二人に言ってだった。
 そうして二人は共にだった、その彼女を護衛して今度は塔を一階一階降りていった。そうしてペンシルバニアのホボアーン女神の神殿に戻りそこで正式にドルイドから感謝の言葉と報酬を受け取って笑顔で別れた。ここで二人は彼女からの感謝の言葉も正式に受けたのは言うまでもなかった。
 二人が神殿を出た時に吹雪は終わっていた、その中でエミリーはエリカを誘ってペンシルバニアのある店に入った。そこでだった。
 フライドチキンにチーズステーキ、ギリシアソースをかけたオムレツにザワークラフト、にコーンスープにハムサンドそしてデザートにチョコレートケーキを頼んだ。酒は赤ワインだった。
 二人でそうしたものを食べつつ仕事を成功させたことを祝っていた、ここでだった。
 エミリーの手にあるものが宿った、それは何かというと。
「ハオマや」
「それは薬やな」
 壺の中に入っているそれを見てだ、エリカも言った。
「そやな」
「そや、状態異常は何でも回復してくれて尽きることのない」
 エミリーはエリカに自分の心の中で話してくる言葉を述べた。
「そうした薬や」
「アサシンは単独行動をすることもあるしな」
「そうした時にこうした薬があると便利やし戦の時も」
 集団で戦う時もというのだ。
「いざって時仲間を助けられる」
「そうした意味でもやな」
「有り難い神具や」
「ええもんが入ったな」
「それでな」
 上に乗せたチーズがとろりと溶けているステーキを切って口の中に入れつつだ、エミリーはさらに話した。肉とチーズの味が絡み合い絶妙の美味になっている。
「私自身もな」
「何かあったか」
「神託を適えてな」
 心の中に語り掛けてくる言葉をここで話した。
「全体的に一回り強うなったわ」
「あんた自身もやな」
「そうなったわ、ほなや」
 ワインも飲んだ、赤ワイン独特の渋みが肉によく合っている。
「美味しいもん食べたら」
「そして飲んだらやな」

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