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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第147話:Dynasty
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らと揺れる。

「あの方が新しい世界を創るためにエネルギーが必要だったんだよ」

触手が獲物であるルインを捕らえるように伸びるが、電撃を帯びた両腕は容易くセイバーで弾かれてしまう。

ドクラーゲンが初めて驚きに目を見開いた。

「残念だったね。君の攻撃は私には効かない」

セイバーを手に静かに言う。

まるで明鏡止水の諺を体言したような姿であった。

「……………」

ギガボルト・ドクラーゲンは朱の舞姫と謳われる戦士を、初めて意志のある瞳で見つめていた。

漂うばかりの水海月が、船の碇に貫かれたような衝撃を受けた。

彼が正常であり、意志を言語化出来たのなら恐らくこう言っていただろう。

“こんな強い女性がいるなんて…”。

「僕を忘れないでよドクラーゲンさん!!バウンドブラスター!!」

「っ!!」

再び反射エネルギー弾を放ってドクラーゲンに直撃させると、今まで反応が薄かったが、流石に弱点属性の攻撃は堪えたようだ。

「流石に弱点は効くようだね」

「トリロビッチの技だよね…痛かった…でも、それでも俺は止められないよ………サンダーダンサー」

身体が緋色の光を発し、ドクラーゲンはその直後に強烈な電撃を放出した。

ドクラーゲンのスペシャルアタックのサンダーダンサーは正に天の雷の光そのものであり、メガロポリスの膨大なエネルギーがそのままルインとアクセル目掛けて落ちていく。

「やばい…」

息を呑んだ瞬間、雷が枝分かれして地面に注がれる。

ルインは咄嗟にダッシュすることで、電撃をかわし、次の一撃もギリギリでかわす。

「放電が激しすぎる…なら…本体を叩けば!!」

ルインはチャージセイバーを、アクセルはバウンドブラスターを繰り出すが、衝撃波とエネルギー弾は放電のバリアに阻まれてしまい、ドクラーゲンの体に傷をつけることは出来なかった。

攻撃する間に、放電が頂点を迎えて再びスペシャルアタックが炸裂する。

電撃がルインの真上から降り注ぐ。

「ルイン!!」

「っ!!」

咄嗟に構えたセイバーに白い火花が真昼の陽光の如く鮮やかに散った。

電撃で空が真っ白になり、強烈な光にルインの姿が消えると上空からは跡形もなく消し飛んだように見えた。

ドクラーゲンは光の爆発を遠い目で見る。

「これで終わり…」

「残念だねドクラーゲン、まだ終わりじゃないんだよ」

言い終わらぬうちにドクラーゲンのボディを紫の閃光が貫いた。

「……え…?」

胴を紫色の輝きを放つセイバーが貫いていた。

刃の先が彼の背中に生え、腹にはセイバーが深々と刺さっていた。

アルティメットセイバー

“究極”の名を関する光の剣がドクラーゲン
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