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ショービジネス
第一章
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               ショービジネス
 クリス=スタインベックとロバート=ホイットマンの二人は今はスタインベックの神託でアメリカネバダ州ラスベガスに来ていた、この世界のラスベガスもギャンブルと興行で賑わっていた。まさにショーの街だった。
 その街の中に入ってだ、スタインベックはホイットマンに言った。
「わいはギャンブルせんからな」
「おいらもや」
 ホイットマンもこう返した。
「そやからカジノやルーレットはな」
「せんな」
「ああ、そういうのはな」
「そやな、まあそこで稼ぐ奴もおらんしな」
「散財する奴だけおるな」
「ギャンブルで儲けるのは親元や」
 この現実をだ、スタインベックは言った。二人で夜のラスベガスの中を歩きながら。この街は夜ももっと言えば夜にこそ賑やかで栄えている。
 その遊びによる繁栄を見つつだ、スタインベックは言うのだった。
「それでこの街自体はな」
「儲けてるな」
「あとわいが決めたことやが」
「ああ、破産しそうな奴はな」
「ギャンブルはさせん」
「そこはしっかりしてるな」
「破産する奴はアホやが民が破産したら困る」 
 政府としてはだ、破産する者は少なければ少ない豊かであって欲しいというのだ。その方が安定した税収も得られるからだし感情的倫理的にもその方が有り難いものだ。
 だからなのだ、スタインベックもそう決めたのだ。
「それでや」
「そこはちゃんと決めてるな」
「そや、それでこの街に来たが」
「ああ、今は夜でな」
 ホイットマンはスタインベックの言いたいことがわかった、そで言うのだった。
「もうギルドは開いてへん」
「そやからな」
「おいら達はギャンブルはせんが」
「飲んで食うことは好きや」
「そやからやな」
「今晩は飲んで食うか」
 美味いものをとだ、スタインベックはホイットマンに笑顔で話した。
「そうしよか」
「今からな」
 ホイットマンも笑顔で頷いた、そしてだった。
 二人でラスベガスのパブに入ってそのうえでソーセージやベーコン、スクランブルエッグ等でバーボンやコニャックをしこたま飲んだ、その翌朝二人は見事二日酔いになり。
 ホテルの浴室で交代でシャワーではなく浴槽で湯舟に入るという彼等が起きているアメリカではあまりしないことをしてだった。
 二日酔いを解消してからギルドに行った、そして依頼を探していると。
 スタインベックはある依頼を見てだ、ホイットマンに言った。
「これが神託っぽいな」
「その神託がか」
「ああ、ラスベガスの闘技場二百試合勝ち抜きな」
「モンスター達相手のな」
「これのパートナー募集や」
「二人までになってるな」
 その募集しているパートナーの数はそれだけだった。
「それやったらな」
「丁度ええな」

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