第三百六十八話 雨にも負けずその十四
[8]前話 [2]次話
「最後まで戦力が残っていればいいから」
「私達が」
「そう、だから」
それでというのだ。
「無理はしないで」
「それじゃあ」
「それで休憩に入ったら」
「休む」
「そうするんだ」
「わかってる。けれど」
ここでだ、鏡花は夜叉白雪を戦わせつつ中島にこう言った。
「食べるものは」
「飲むものもだね」
「絶対に」
そうしたものはというのだ。
「熱いもの」
「それはね」
中島も鏡花のその言葉には微笑んで応えた。
「鏡花ちゃんの好きなものをね」
「食べていいのね」
「うん」
是非にと言うのだった、中島も。
「そうしたらいいよ」
「それじゃあ」
「カレーもあるし」
これもというのだ。
「あったかいのをね」
「しっかりと食べて」
「そうして戦ったらいいよ」
「それじゃあ」
「そしてね」
「今は戦う」
「夜だけれど」
「安心して。雨が降っていても」
それでもとだ、鏡花は夜叉白雪を操りながら述べた。夜叉白雪は流れる様な動きでグロンギ達を倒していっている。
「夜叉白雪は変わらない」
「雨の中でも問題なくだね」
「戦えるから」
それでというのだ。
「敦と一緒に」
「それじゃあね」
「戦っていく」
「そして」
そのうえでと言うのだった。
「最後は立っている」
「勝つってことだね」
「そう、グロンギ達がどれだけ来ても」
そのグロンギ達を倒しつつ言うのだった。
「最後まで立っている」
「なら僕も」
中島は意を決した顔になった、そうしての言葉だった。
「そうするよ」
「私と一緒にいてくれるのね」
「そうしていくから」
こう言ってだ、虎の様に戦うのだった。そうしているうちに夜も戦っていった。そして明け方が近付くと。
グロンギ達の数が減ってきた、そうして夜明け前に遂にだった。最後のグロンギが中島に倒されたが。
ここでだ、太宰が一同に言った。
「勝って兜のって言うからね」
「そうだな、こうした時こそだ」
国木田も珍しく太宰に同意した。
「何かが起こる」
「そう、五代君達の言う通りなら」
「こうした時こそなんだ」
クウガは太宰のその言葉に応えた。
「スサノオが出て来るから」
「そうだね、ではね」
「今はね」
まだ、と言うのだった。
「警戒しておいた方がいいから」
「そうだね」
「そうこう言ってたらな」
前を見据えてだ、中原は眉を顰めさせた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ