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おぢばにおかえり
第五十一話 お餅つきその十一

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「千里ちゃんこっちだよ」
「妹さん達も来たらいいよ」
「三人で座ってね」
「丁度いい具合に来てくれたね」
「あっ、それじゃあ」 
 上の妹が応えました。
「そこ座らせて下さい」
「お願いします」
 下の妹も言いました。
「そこで」
「うん、じゃあね」
「千里ちゃんも座ってね」
 皆私をにこにことして見て言ってきます。
「阿波野君の前の席も空いてますし」
「いいね、本当に」
「何がいいんですか」
 私には理解出来ませんでした、何処がどういいのか。
「席が空いているだけなのに」
「あえて空けてもらってたんじゃないの?」
「そうよね」
 妹達が言ってきました、けれどそんなお話をしながらも阿波野君の前に座りました。どうもこの子のペースになっています。
「それもいいことよね」
「気を回してくれて」
「じゃあそれに乗ってね」
「今から座りましょう」
「そうね、早く食べて」
 私は釈然としないながらも言いました。
「そうしてね」
「またひのきしんですね」
 阿波野君が言ってきました、よりによって。
「そうしないと駄目ですよね」
「何で阿波野君が言うのよ」
 私はむっとして言い返しました、
「そこで」
「駄目ですか?」
「駄目も何も妹達に言ったのに」
 それが、だったので言いました。
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