暁 〜小説投稿サイト〜
オズのファイター大尉
第九幕その九

[8]前話 [2]次話
「ドロシー王女お久し振りだね」
「お久し振り」
 笑顔で応えたドロシーでした。
「お婆さんもお元気そうね」
「見ての通りね」
 お年寄りの女の人の声と喋り方の始祖鳥でした。
「あたしはいつも元気だよ」
「それは何よりね」
「ええ、かかしさんと樵さんもいてね」
 それにと言う始祖鳥でした。
「ジャックさんと大尉さん、トトの坊やもいるね」
「お婆さんから見れば僕は坊やだね」
「そうだよ、あたしは何しろはじめの鳥だよ」
 それでと言う始祖鳥でした。
「それだけにね」
「僕も坊やなんだ」
「あたしはオズの国の鳥で一番の年寄りの一人だからね」
「それでなんだね」
「あんたも坊やさ、皆もね」
 ドロシ―達もというのです。
「特にそっちの子達はね」
「僕達のことだよね」
「そうだよ」
 始祖鳥は神宝に笑顔で応えました。
「あんた達のことだよ」
「やっぱりそうなんだ」
「あんた達のことは聞いてたよ」
「それでも会ったのは」
「はじめてだね、いや男の子は皆ハンサムで」
 笑顔で言う始祖鳥でした。
「女の子は別嬪さんばかりだね」
「そうかな」
「僕達そんなに顔いいかな」
「普通だよね」
「私達そんなにね」
「奇麗かしら」
「安心おし、あたしは嘘は言わないよ」 
 また言う始祖鳥でした。
「それでね」
「五人共なんだ」
「顔がいいっていうんだ」
「ううん、そうは思わないけれど」
「けれど本当のことってね」
「始祖鳥のお婆さんが言うのなら」
「ええ、私もそう思うわよ」
 始祖鳥だけでなくドロシーも言ってきました。
「五人共ね」
「そうだよね、五人共美形だよ」
「僕達は前から思っていたけれど言わなかったけれど」
「その通りだよ」
「確かに皆お顔いいから」
「そのことは確かと思っていいよ」
 このことをです、ドロシーだけでなくトトも言ってでした。かかしと樵、ジャックに大尉も五人に言いました。
 そしてです、大尉は五人に特に言いました。
「それぞれ顔立ちが違うけれどね」
「それでもですか」
「それぞれ顔立ちがいいんですか」
「人種が違ったりしてますけれど」
「お肌や髪の毛の色が違ったり」
「目の色も違ったりしますけれど」
「そのそれぞれでね」
 まさにというのです。
「整っているよ」
「白人、黒人、黄色人だったね」
 始祖鳥は人種のお話もしました。
「それぞれの整い方があってね」
「僕達はそれぞれで」
「それぞれの顔立ちで」
「それぞれ整っていて」
「いい感じになってるの」
「そうなのね」
「そうだよ、もてるだろうね」
 こうも言った始祖鳥でした。
「五人共ね」
「そうだといいけれどね」
 神宝が五人を代表して言いました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ