暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第123話:AXL
[1/6]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
イレギュラーハンターとレッドアラートの共同戦線から1年が経過した星1つ見えぬ夜であった。

月はなく、代わりに輝いているのは高層ビルの照明のみで青白い光が街を包み、ぼうっと浮かび上がるように見せている。

そのビル街を縦断せんと造られたハイウェイがある。

そこはかつて史上最強のイレギュラーハンターが反乱を起こした時、壊滅的な被害を受け、今ではすっかり元通りの高速道路だ。

過去の爆破テロの反省によってその道路の下には厳重な関門がある。

序盤はレイ・トラップ、次にランナーボム(爆破任務用レプリロイド)が控えており、最後には堅固な扉が侵入者を阻むという、並みのレプリロイドでは誰も突破出来ないと思われる関門。

その入り口に1人の少年がいた。

漆黒のアーマーと胸部とヘッドパーツに大きなコアを宿した少年…1年前にイレギュラーハンターと共同戦線を張ったレッドアラートの戦闘員であったアクセルはバレットを構え、前を見据えた。

「さようなら、レッド…絶対にハンターになってやる!!」

数秒後、夜の帳に銃声が響いた。

ランナーボムの1体が投擲した手榴弾が炸裂する一瞬の間を走り抜けると、爆弾の放たれた方向から敵の場所を見抜いてショットを放つ。

短い悲鳴がして手榴弾の攻撃が手緩くなるのはアクセルのショットが確実に敵を撃破している証拠だ。

だが、思っていたよりも敵の数は多い。

「へへっ、数に物言わせて倒すつもり?無駄だよそんなの!!」

ランナーボムの手榴弾の爆発を軽やかにかわしながら少年は不敵に笑う。

窮地に追いやられても屈しない意志、不敵な笑み、敵の真っ只中に突っ込む度胸。

レッドアラートの主力の戦闘員であるだけあって子供であるにも関わらず、並の戦士ではない。

「コピーショット!行けえ!!」

バレットから特殊弾が放たれ、ランナーボムに直撃すると破壊されたレプリロイドが特殊弾のエネルギーに覆われた破片を落とす。

レプリロイドの精製情報の塊、DNAコアである。

「早速これを使わせてもらうよ!!」

コアを掴んでランナーボムのDNAデータを解析すると少年の体は発光し、次の瞬間にはランナーボムへと姿を変えていた。

ランナーボムは爆破任務用レプリロイドのために、そのボディは高い耐久性と耐熱性を有している。

「これで爆弾なんかへっちゃらだね!!」

ランナーボムの低い声にアクセルの子供特有の高い声が混じったような声が響く。

アクセルは爆炎を潜り抜け、強固なる扉を破り、全ての始まりのハイウェイに辿り着いた。

ビルの照明に明らむ主幹道路だ。

「はあっ…はあっ……流石にここまで来れば…大丈夫かな…?」

流石にここまで突き抜けるのはきつかったらしく
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ