第九十話 大和の四人その五
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「それ位はええやろ」
「そやな、ほなな」
「今から商売はじめるか」
「世界を救う商売の開始や」
四人で話してだ、そしてだった。
四人全員で何でも屋をはじめた、するとだった。四人共奈良の街を拠点としてこの世界での活動をはじめた。
するとだ、仕事の依頼が次から次にと四人に来た。そうしてだった。
四人は多忙な日々に入った、奈良の街のでの様々な人助けだけでなく他の勢力の依頼も来た。それは主に傭兵だった。
それで四人は傭兵の仕事も受けた、だが。
傭兵として各地を巡る時も率いる兵達に言っていた。
「略奪暴行は厳禁やで」
「民や街、田畑には手を出したらあかん」
「若し悪いことしたら厳罰やで」
「その時は容赦せんで」
こう言って軍規軍律は正した、そしてだった。
それはロシアに雇われた時も同じで時として敵の民に刃を向けることも躊躇しないこの軍勢でもだった。
軍規軍律は厳しい、それでロシアの女帝と言われ棟梁であるエカチェリーナもモスクワの玉座で言った。
「私は時として兵達の略奪も許すが」
「そして街や畑を焼くこともされますね」
「必要と考えれば」
エカチェリーナの周りにいるロシアの者達も口々に言う。
「そうされますね」
「陛下は必要と思われれば」
「その時はですね」
「迷われないですね」
「そうするがあの四人は違うな」
瑠璃子達はというのだ。
「略奪等は許さない」
「左様ですね」
「民は絶対にですね」
「許さないですね」
「その様なことは」
「そうした者達か、捕虜も害することはしない」
決してだ、四人はそうしたこともしないのだ。
「人の道を守るか」
「その様ですね」
「人の道を守るという考えですか」
「殺伐とした戦場でも」
「そうした者達ですか」
「私はこの世界で決めたことがある」
まさにとだ、彼は言うのだった。
「世界を救う為にはだ」
「躊躇せずにですね」
「覇業を進む」
「非道も行う」
「そのことを決められていますね」
「そうだ、世界を救うものは力だ」
淀みのない声で言い切った。
「だからだ」
「それで、ですね」
「兵達に略奪を許すこともありますね」
「敵の力を根本から奪う為にな」
例えそれが民の備えであろうともだ、敵の力を奪う為ならばそれを行うのだ。
「街や畑も焼くこともする、そうして小さな犠牲でだ」
「敵を倒し勢力を拡大し」
「そうしてですね」
「多くを救う」
「それが私の考えだ」
こう言い切った。
「この世界でのな、だがな」
「それを、ですね」
「あの方々は認められていませんね」
「それがはっきりわかりますね」
「あの行いを見ていますと」
「そうしたことが出来ない性分だな」
四人共というのだ。
「やはり」
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