暁 〜小説投稿サイト〜
ある晴れた日に
2部分:序曲その二
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
って悪い印象は受けてはいないのであった。紹介はさらに続く。
「柳本咲よ」
 茶色の長い髪をウェーブにさせたあまり背の高くない女の子だった。顎が少し出ているが目や口元ははっきりしていてそれをあまり気にさせない。奇麗というよりは可愛いという感じだ。ブラウスはピンクでリボンもピンクのストライブだ。白いカーディガンを腰で巻いている。
「橋口奈々瀬」
 その咲よりはまだ少し背の高いが顔はずっと幼い感じの女の子だった。眉が薄いのが印象的で髪型は黒髪をボブにしている。白いベストにピンクのブラウスとリボンだ。他のメンバーに比べておどおどとした気弱な印象を与える女の子だった。足がかなり細い。
「遠藤静華っていうの」
 春華と同じ位の背で頬が大きめの童顔の少女だ。エンジのリボンにピンクのブラウスの上から着ている白いカーディガンの上からも胸がはっきりとわかる。髪はおかっぱに近いショートにしていてそれが彼女の童顔をさらに印象強いものにしている。六人の中では太めと言っていい。
「中森凛」
 最後は六人の中で一番背の高い茶髪の少女であった。アーモンド型の目は少し垂れていて口元がいつも笑っている。すらりとした身体をしていてエンジのストライブのリボンにピンクのブラウスを着ていて腰に紺色のカーディガンを巻いている。この六人であった。
「まっ、八条西から来たんだよ。宜しくな」
「ええ、こちらこそ」
 それぞれ東西を代表して春華と明日夢が挨拶を交える。
「宜しくね」
「早速明日スタープラチナ行くからね」
 咲が笑って明日夢に言う。
「宜しくね」
「ええ、楽しみにしてるわよ」
 明日夢もにこりと笑って応える。この辺りは流石に商売人の娘だった。
 女の子達がそれぞれ自己紹介をしている同じ教室で。一人の少年がギターを持っていた。短く揃えた茶髪を立たせている。ブレザーの着こなしはだらしなさを装いいい加減に締められたネクタイからは白地の派手なキャラクターティーシャツが見える。紺色のズボンもかなり下げている。その格好で椅子に座りギターを両手に持っていた。
「御前もうギター持って来てるのかよ」
「ああ」
 黒髪の少年と茶髪の少年の言葉に応える。
「この学校にも軽音楽部あるからな。だからな」
「そうか。じゃあもう今日早速か」
「入部かよ」
「願書は書くぜ」
 それぞれ左右にいる二人に対して述べる。
「っていうかもう書いた」
「また随分と気が早いな」
「あの連中よりもな」
 二人は苦笑いを浮かべつつ教室の真ん中で話を続けている女の子達を見て言うのだった。彼女達は相変わらず明日夢と春華を中心に話をしている。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ