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人理を守れ、エミヤさん!
世紀末救世主はゲリラくん!
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げ場のない場所で殲滅されるのだろう。
 下唇を噛み締める。苦悩した。助けるべきか、助けないべきか。
 助けず見捨てるべきだ。それが最も合理的である。しかし十日以上経って漸く見つけられた生存者達なのだ。このまま見殺しにするのは、人道的にも大局的にも良くない。短絡的に目先の合理で見捨てるよりも、長期的に見て動かねばならない時が来ただけの事だ。

 決断は早かった。

「春。俺の命令に従ってくれ」
「……」

 困ったように眉を落とす沖田に、士郎は断固とした眼差しで告げた。

「彼らを助けるぞ」
「マスター……」
「俺を莫迦な男だと笑うか?」
「……いいえ。マスターが決めたのなら、私に否はありません。戦場に事の善悪なし……ただ只管に斬るのみ。振るわれる刃は貴方のものです。マスターの行くところ、例え地の果て水の果て、儚きこの身が尽きるとも、冥府の果てまでお供しますとも!」

 快い返答に士郎は薄く笑みを浮かべる。刃は俺のもの、か――そう呟く士郎は、次の瞬間には獰猛なそれへと笑みを転じていた。

「死ぬにはいい日だと誰かが言ったが、そんな日は死ぬまで来ない。俺の売りは生き汚さでね。それに生憎と、この身はただ一度の敗北もない。今度も切り抜けてやるさ」

 勝算はある。勝機はある。無くても作るが、今回は充分に勝ちを狙えた。
 勝率は僅かに八%。極めて上等。士郎は双剣銃を握り締め、機の到来を目前にして沖田の戦意を奮い立たせる、灼熱の炉のような瞳を向けた。

「往くぞ。俺の命、お前に預ける」
「はい。では沖田さんの命も、マスターにお預けします!」








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