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オズのファイター大尉
第五幕その九
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「ヒドラやワイバーン、応龍なんて種類もいるわ」
「応龍っていいますと」
 神宝がすぐに言ってきました。
「翼が生えた龍ですね」
「ええ、その龍もいるわ」
「そうなんですね」
「昔オズの国にいたのはドラゴンだけだったけれど」
「アメリカにアジア系の人が入って」
「アジア系の文化も定着してね」
「そちらの世界のそうした生きもののこともアメリカに伝わって」
 神宝もその事情のことはわかりました。
「それでオズの国にも反映されて」
「龍もいる様になったのよ」
「そうなったんですね」
「ええ、ドラゴンもいて龍もいる」
「それが今のオズの国ですね」
「色々な場所で暮らしているわ。けれどね」
 それでもと言うドロシーでした。
「オズの国のドラゴンや龍は皆温和だから」
「怖くないですね」
「ええ、だからね」
 それでというのです。
「安心してね」
「怖いことは」
「そう、ないから」
 だからだというのです。
「安心してね」
「そのことについては」
「本当にね」
「それなら」 
 神宝も頷きました。
「さっきみたいにドラゴンや龍と出会っても」
「怖がる必要はないのよ」
「ヒドラもですね」
「ヒドラも毒はないから」
 オズの国のヒドラはです。
「安心していいわよ」
「毒がなくて大人しくて」
「そう、人間の言葉もちゃんと喋られるし」
 このことはオズの国の他の生きもの達と同じです。
「だからね」
「安心してですね」
「お付き合い出来るわよ」
「そのこともわかりました」
「そうでしょ、ただね」
「ただ?」
「食べる量は凄いから」
 このことはというのです。
「見た時にびっくりしないでね」
「身体が大きいですから」 
 ドラゴンの身体はとても大きいです、だからと頷く神宝でした。
「そのことはわかります」
「そうなのね」
「はい、ドラゴンがどれだけ食べても」
 それでもというのです。
「わかります」
「だったらいいわ」
 ドロシーもにこりと笑って答えます。
「このことについては」
「そうでしょ、ただ実はね」
「実は?」
「身体の大きさと比べると腹ペコタイガーはもっと食べるみたいよ」
「あっ、哺乳類は」
 このことにすぐに気付いた神宝でした。
「身体の大きさに比べてかなり食べるんでしたね」
「ええ、だから若し私達がドラゴンと同じ大きさなら」
 それならろいうのです。
「ドラゴンよりもね」
「ずっと食べるんですね」
「そうなるわ、それで腹ペコタイガーは」 
 彼はといいますと。
「哺乳類の中でもとりわけでしょ」
「食べますよね」
「だからね」
「若し腹ペコタイガーさんがドラゴン位の大きさなら」
「一体どれだけ食べるか」
「わからないんですね
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