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王と針
第二章
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「そうさせてもらう」
「友ですか」
「我等がですか」
「そうだと言って下さいますか」
「王の言葉に二言はない
 これが返事だった。
「だからだ」
「左様ですか」
「その様に遇して下さいますか」
「これからは」
「そうさせてもらう」
 確かな声でだ、ダンスケは仕立て屋達に約束した。そして実際に彼は仕立て屋達を友として対した。そうしているある時にだ。
 新たな服を仕立てる為にだった、仕立て屋達は梯子まで使ってそうして王の身体の丈を測ってそうして服を仕立てる用意をしていた、だがここで。
 仕立て屋の一人が誤って王の耳に針を刺してしまった、服のところに刺そうとしたがここで手の動きを大きくしてしまってだ。
 ついつい耳に刺してしまった、王は耳の痛みを受けてだった。
 蚤が刺したのかと思って蚤を叩こうと思い手を耳のところに向けた、それもはたく動きで。それでだった。
 蚤を潰そうとしたがそこでふとだった、仕立て屋達が今自分の服を仕立てる為に計っていることからこれは自身が友と呼んだ仕立て屋が間違って刺したのかと思い。
 手の動きを止めた、その直後に仕立て屋の謝罪の言葉を聞いた。
「すいません、耳に針を刺してしまいました」
「よい」
 ダンスケは仕立て屋にこう返した。
「気にすることはない」
「左様ですか」
「服を仕立てていればそうしたこともある」
 間違えて耳に針を刺してしまう様な過ちもというのだ。
「だからだ」
「このことはですか」
「気にすることはない、いいな」
「わかりました」
 仕立て屋は王の寛大な言葉、しかも仕立て屋は友であるのでその様に接していることも感じ取ってだ。それでだった。
 以後仕事をより慎重にして耳に針を刺す様な過ちはしないことにした、このことはすぐに国の者達にも伝わり。
 王の偉大さを伝えることとなった、自分達の王はただ強いだけでなく心も確かな王であることを。
 その話を聞いて彼の宿敵であるシャルルマーニュも言った。
「そうした心も備えているからだ」
「あの国と戦うことは容易ではない」
「そう言われるのですね」
「強いだけでなく心も備わっている」
「だからですね」
「そうだ、仕立て屋との約束を守りそのことから動きを止めて許した」
 蚤かと思ったが即座に気付いてというのだ。
「素晴らしい王だ、朕はこれからもあの王には簡単に勝てぬ」
「ですか」
「あの方については」
「これからも苦労していくだろう」
 この言葉通りだ、多くの領地を手に入れて治め異教徒達も退けたシャルルマーニュもホルゲル=ダイスケの治めるデンマークはどうにも出来なかった。
 デンマークの王ホルゲル=ダンスケの名は今も残っている、デンマークの伝説の王としてだ。その名は軍艦の名にもなっている程だ、それはこ
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