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星河の覇皇
第七十部第二章 同士討ちその四十五

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「物語だけのことだ」
「そしてですね」
「物語は物語としておいて」
「現実の政治を進めていきますね」
「間もなく作戦の発動だな」
 金と八条、二人を見ての問いだ。
「そうだな」
「はい、予定通りです」
「作戦を発動します」
 二人もこうキロモトに答える。
 そしてだ、八条がそのキロモトに話した。
「軍が動きます」
「わかった、ではな」
「そして警察の実働部隊もです」
 金も言う。
「動きます」
「そうなるな」
「そしてです」
「犯罪組織の一斉検挙だな」
「武力征伐も含めて」
「わかった、では作戦の発動をだ」
 それをというのだった。
「連合中央政府大統領として許可する」
「わかりました」
「それでは」
「作戦の成功に向けてだ」
 まさにともだ、キロモトは言った。
「さらなる用意をな」
「していきます」
「これからも」
「そうしていってくれ、ではだ」
「予定時間になりましたら」
「発動となります」
 八条と金が同時にだ、キロモトに言った。
「そしてです」
「戦いにも勝ちます」
「その様にしてもらう、しかし予定通り策略等は進んでいる様だな」
「むしろです」
「予定以上に順調です」
「各組織は当初の予想よりも弱体化しています」
「海賊やテロリスト達もです」 
 勿論カルト教団やギャング、荒野をバイクに乗って暴れ回っている様な古典的なならず者の組織もである。
「かなり弱体化していまして」
「壊滅している組織も少なくありません」
「そうか、しかし予算はだな」
 キロモトは二人にあえてこのことも尋ねた。
「かなりだな」
「それはです」
「予想以上になっています」
 二人はまた答えた、その予算の状況も。
「使用しています」
「多めの予算でしたが」
「それでもです」
「予想を超える規模を使用するものとなります」
「こうした作戦の常か」
 キロモトは二人の言葉を聞いても驚くこともなく怒ることもなくだった。極めて冷静な声でこう言ったのだった。
「予算は多くかかるな」
「そうですね、むしろです」 
 金が眼鏡の奥のその瞳を光らせてだ、キロモトに答えた。
「予定通りにいくとなると」
「その方がおかしいな」
「予定は予定です」
「言うならば机上のことだな」
「机上通りにはです」
「現実は常には動かないな」
「不測の自体や予想を超えることはです」
 まさにというのだ。
「必ずあります」
「それで、だな」
「予算もです」
「予定通りにはいかないな」
「予定通りならばその方がおかしく」
 そしてとだ、金はさらに話した。
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