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提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・34
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〜五月雨:ソフトクリーム〜

「て、提督……まさかコレって!」

 驚愕した顔で固まる五月雨の前に、巨大な鉄の箱が鎮座する。

「ふふふ……そうだ、お前の『ソフトクリームをお腹一杯食べたい』というリクエストに応えるために、妖精さんに特注して作って貰ったソフトクリームサーバーだ!」

 サイズは勿論業務用。それも絞り口が複数あるタイプの奴だ。200万位で買えるらしいが、流石に艦娘1人の希望を叶える為に鎮守府の予算を使うってのもな。なので妖精さんにお願いしてみたら、

(・ワ・)<使用後は工廠に置いてくれるなら、喜んで協力するです?

 とのお言葉を頂いたので、見事交渉成立となって今に至る。

「ソフトクリームが食べたいとは言いましたが、まさか機械まで準備して頂けるとは思いませんでした……」

「ソフトクリームを手作りするのは存外難しくてな。ジェラートなら出来るんだが」

 ソフトクリームのあの滑らかな口当たりは、中で常に攪拌しながら冷やし続けるからこそ出来る物らしく、家庭での再現は限り無く難しい。なので専用の機械を準備することにしたってワケだ。

「妖精さんもよく作ってくれましたね」

「妖精さん、甘い物に目がないからな。半日で作ってくれたよ」

「無駄にスゴいですね妖精さん!?」

 中には既にソフトクリームの素が入れてあり、十分に冷やされて準備万端だ。……ちなみにだが、ソフトクリームの素って通販で買えたりするんだよな。俺は手作りしたけど。

「3つ絞り口があるが、左から順にバニラ、イチゴ、チョコ味をセットしてある」

 五月雨は味の指定は無かったからな。とりあえず定番そうな3つの味をチョイスした。

「使い方は、このレバーを倒してやると……ほれ!」

 そう言って俺はバニラ味の口のレバーを倒す。するとニュル〜っと、あの純白のソフトクリームが姿を現す。そいつをコーンで受け止めて、手首を回してとぐろを巻き、丁度良い所でレバーを起こしてソフトクリームが出てくるのを止めれば……うん、綺麗な盛り付けだ。

「わぁ〜、スゴいスゴい!本当にお店みたいです!」

 五月雨は本当に嬉しそうに、パチパチと拍手している。そして俺は自分でコーンに絞り出したソフトクリームにかぶりつく。うん、ミルクの濃厚さと強いバニラの香りが合わさって実に美味い。五月雨はそんな光景を見て、『えっ!?』と驚いている。どうやら、俺が作ったソフトクリームをそのまま自分が食べられると思っていたらしい。

「さて、こういうのは自分でやるのが楽しいだろ?やってみろ、五月雨」

 俺はそう言って五月雨にコーンを手渡す。

「いいんですかぁ!?」

 途端に、五月雨の目が輝いた。





「勿論だ。ただし、食べ
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