第二幕その四
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「マンチキンはオズの国の東にあるからね」
「だからだね」
「東は木の方角だからね」
「中国の五行思想だね」
「それだからね」
だからだというのです。
「そこでね」
「世界樹があることもだね」
「わかるよ、じゃあね」
「マンチキンの国に」
「行こうね」
「ではね」
また言ったオズマでした。
「準備が出来たらね」
「それならですね」
「そう、出発して」
そしてというのです。
「世界樹に向かってね」
「準備はもう出来てるわ」
ドロシーがオズマににこりと笑って言いました。
「皆の分の旅道具もね」
「用意出来ているのね」
「旅道具といっても」
ドロシーはこうも言いました。
「食べものと飲みものを出すテーブル掛けとテントだけでしょ」
「ええ、それはね」
「実は僕達も持ってるよ」
かかしも言ってきました。
「そうしたものはね」
「じゃあね」
「うん、今すぐにでも出発しようと思えば」
それこそというのです。
「出来るね」
「そうよね、けれどね」
「今すぐにはだね」
「この子達は来たばかりだから」
神宝達も見て言うのでした。
「だからね」
「すぐにはだね」
「行かないで」
それでというのです。
「今日は休んで」
「それからだね」
「明日出発すべきね」
「それじゃあ今日は、ですね」
神宝がドロシーとかかしのお話を聞いて言ってきました。
「この宮殿で」
「皆休んでね」
「じゃあそうさせてもらいます」
「それとね」
「それと?」
「ただ休むだけじゃなくて」
それに加えてというのです」
「美味しいものもね」
「そうしたものもですか」
「楽しんで」
そうしてというのです。
「休んでね」
「食べものもですね」
「好きなものを食べていいから」
それこそというのです。
「ゆっくりと身体を休めてね」
「わかりました、じゃあ何を食べるか」
神宝はドロシーの言葉を受けて言いました。
「今から考えますか」
「そうしましょう、ただ」
「ただ?」
「皆今何を食べたいかしら」
ドロシーは五人にこのことを尋ねたのでした。
「一体」
「そう言われますと」
「今は考えていませんでした」
「ここに来ることだけ考えていて」
「それで食べることまでは」
「まだ考えていませんでした」
「そうなのね。じゃあ私が考えてみるわね」
こう言ってです、ドロシーは。
少し考えてです、五人に言いました。
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