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星河の覇皇
第七十部第二章 同士討ちその十五
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 だからこそだ、八条もこう言うのだ。
「軍隊や階級の様な階級社会ならです」
「余計にですね」
「上下関係が厳しいが故に」
「そうしたいじめが存在しますね」
「暴力もまた」
「特に閉鎖的な社会ならば」
 この点でも軍隊は問題となる、独自の社会であり外界とは隔絶している即ち閉鎖された社会とみなせる。
「それならばです」
「余計にですね」
「尚更ですね」
「いじめが起こりますね」
「暴力もまた」
「はい、だからこそ中央軍でもです」 
 このことは正規軍義勇軍関係なくだ。
「いじめはです」
「あってはならないですね」
「絶対に」
「だからこそですね」
「そこの警戒も徹底ですね」
「憲兵も使ってです」
 軍隊の中の警察だ、治安維持や犯罪者の取締を担当している。
「そのうえで」
「そうした通報があればですね」
「事実を確かめそのうえで」
「事実ならばですね」
「徹底した処罰ですね」
「そうです、腐った果実は放っておいてはいけません」
 即ちいじめや暴力を行い振るう軍人はというのだ、如何なる場合があろうとも。
「組織自体を腐らせます」
「腐った林檎が箱の中の林檎全てを腐らせる様に」
「悪質な軍人が組織を腐らせる」
「それ故にそうした軍人は排除する」
「そうしますか」
「軍人の志願者も少ないですが」
 ようやく募集人員は充実しているという位だ、百三十億の将兵の維持は連合においては苦労している事柄なのだ。
「それでもです」
「腐った軍人は排除ですね」
「汚職、セクハラと共に」
「一般の犯罪行為も問題ですが」
「いじめ、暴力もですね」
「取り締まっていきますか」
「これまで通りです」
 厳しくとだ、また言った八条だった。
 そしてでだ、彼はここでこうも言った。
「しかし外縁部の犯罪組織はどうか」
「連合の様に徹底しているか」
「我が軍の様にですね」
「法律がない社会においては」
「それはどうなのか」
「法律は絶対の力があります」 
 近代国家においてはそうだ、特に。
「その法律が秩序を形成しますが」
「法律がない社会ではですね」
「それがどうなるか」
「ならず者の社会では、ですね」
「独自の法が出来ますが」
 マフィアの世界がそうだ、アウトローな社会であるがそれが為にドンを中心とした極めて厳格な掟がある社会となっている。
 しかしだ、その社会ではというのだ。
「力がある者が正義で」
「力のない下の者は弱い」
「だから虐げられている」
「そうした者が多いですね」
「そうした者で罪を犯していない者はです」
 そうした者にこそだ、八条は語った。
「連合での帰参を許す」
「実際にそうしてですね」
「受け入れていく」
「そしてそれと共にですね」
「我々
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