暁 〜小説投稿サイト〜
オズのファイター大尉
第一幕その三

[8]前話 [2]次話
「皆さんの目の前で美味しそうに食べたことは」
「ああ、別にいいよ」
 ジャックが神宝に笑って言いました。
「僕達は食欲自体がないからね」
「目の前で食べられても」
「食べたいとも飲みたいとも思わないし。それにね」
「それに?」
「皆が食べるのを見て」
 それでというのです。
「心の栄養になっているから」
「いつも言っておられますね、そういえば」
「心でね」
 それぞれの中にあるそれでというのです。
「君達の笑顔を見て楽しんでね」
「そうしてなんだ」
「そう、心が満足しているから」
 だからだというのです。
「いいんだよ」
「笑顔が栄養だね」
「僕達の心のね」
「だからいつもパーティーに参加していて」
「楽しんでいるんだ」
「成程ね」
「そしてね」
 さらに言うジャックでした。
「君達はこれからもね」
「楽しくだね」
「僕達の目の前で飲んで食べてね」
「それじゃあそうさせてもらうね」
「寝ることもだよ」
 こちらもというのです。
「僕達は寝ることもしないけれど」
「僕達が寝ているのを見て」
「そうしてね」
 そのうえでというのです。
「見守ってね」
「そしてだね」
「楽しんでいるしね」
「ううん、心が楽しむ」
「このことが一番いいんだ」
「そういえば僕達も」
 神宝も言われて気付いて言いました。
「心がね」
「楽しむとだよね」
「どんな時でもね」
「満足出来るね」
「そういうことなんだね」
「そうだよ、僕達も心があるから」
 それだけにというのです。
「楽しんでね」
「それが最高の栄養になっているんだね」
「そうだよ、それとね」
「それと?」
「神宝はあまり冷たいものというか冷えたものを食べないね」
「ああ、そのことだね」
 神宝も言われてすぐに答えます。
「冷えた御飯とかだね」
「うん、注文することはないね」
「出されたら食べるけれどね」
「そうするけれどね」
「実は中国にいた時は絶対に食べなかったんだ」
 冷えた食べものはというのです。
「冷えた御飯は特にね」
「熱いものをってなっていたね」
「日本に来てから食べる様になったんだ」
 冷えたものもというのです。
「お握りとかもね」
「日本に来て変わったんだ」
「一回お握り勧められて絶対に無理って思ったけれど」
 それでもというのです。
「食べてみたら美味しかったから」
「食べる様になったね」
「けれどね」
 それでもというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ