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星河の覇皇
第七十部第二章 同士討ちその十二

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「では」
「はい、どうもです」
「我々は賛成しかねます」
「やはり軍服は統一されてこそです」
「識別も容易ですし」
 どの軍に所属しているか、というのだ。
「ですから」
「ここはです」
「変えるべきではないかと」
「そう思います」
 まさにというのだ。
「派閥が出来ます」
「確かに連合では特殊部隊等はブルードレスでしたが」
「あくまで特殊な例でしょう」
 特殊部隊という存在自体がそうした存在だからというのだ。
「義勇軍は規模が大きいです」
「そのことも考えますと」
「どうにもです」
「彼等の軍服を別にすることは」
「よくないと思いますが」
「そうですか、それでは」
 ここまで聞いてだ、八条は。
 考える顔になりだ、こう言った。
「より考えていきます」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「結論を出される」
「そうされますか」
「はい」
 軍人達に述べた。
「急ぐものでもないですし」
「市民投票とまではいかないと思いますが」
「軍服位でしたら」
「しかしやはりですね」
「熟考されるべきかと」
「そうしたお話です」
「軍も一枚岩であるべきです」
 それは絶対とだ、八条は言った。
「あらゆる組織がそうですが」
「むしろですね」
「軍は余計にですね」
「一枚岩であるべきですね」
「他の組織に比べまして」
「そう思います、今思うとです」
 ここで八条はこうしたことも言った。
「連合はかつては中央軍がありませんでしたね」
「軍は各国が持っていまして」
「各国軍がありましたが」
「しかしです」
「中央政府は軍を持っていませんでした」
「大統領には指揮権がありましたが」
 大統領は各国軍を動員する権限を持っていた、非常時には各国の国家元首を飛び越えてその軍の指揮を行えたのだ。
 しかしだ、それでもだったのだ。
「中央政府の軍ではないので」
「中央軍ではありませんでした」
「ですから実際はです」
「中央政府が軍を動かすにはです」
「少し支障がありました」
「そうでした」
 実際にとだ、八条は軍人達に述べた。
「どうしてもです」
「それは問題がありました」
「だから若し戦争になれば、でしたか」
「その時は」
「かつて多くの兵を持っていてその軍が複数の派閥に分かれていた故に敗れた軍は多いです」
 歴史にある通りだ、封建主義の国家では特によくあった。
「指揮系統が複数あったが故に」
「そうでしたね」
「実際にそうした事例は枚挙に暇がないですね」
「大軍であったとしても指揮系統が統一されていないが故に敗れた軍はです」
「数多いです」
「そうです、指揮系統を統一してです」
 そしてというのだ。
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