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偉大な統一者
第二章

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「そなた達と同じな、崇められることはない」
「人間だからですか」
「それでなのですか」
「その捧げものは全てそなた達が使い口にするのだ」
 見事な道具や食物達はというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですか」
「我々は」
「日々豊かになるのだ」
 その様に励めというのだ。
「よいな」
「わかりました、では」
「その様にします」
「捧げものは我等で使い」
「これからも豊かになっていきます」
「そうするのだ、私は身の回りにある自分のものだけで充分だ」
 それでいいというのだ。
「そなた達の大事なものは捧げなくていい」
「それでは」 
 五つの部族の者達はハイアワサの言葉に頷き捧げることをあえて止めた、だが彼への敬愛の念はさらに強くなり彼の言うことをこれまで以上に聞いて従う様になった。
 五つの部族はそうして幸せに暮らしていたが。
 突如北に獰猛で野蛮な部族が出て来て攻め込んできた、この部族は異常なまでに強く五つの部族は脅かされた。
 それで彼等は口々に言い合った。
「ハイアワサ様に聞こう」
「あの方にどうすればいいか聞こう」
「そしてどうにかしよう」
「ここはこうしよう」
 こう言ってハイアワサのところに駆け込んでことの次第を話した、すると神でもあるハイアワサは既にこの部族のことを知っていた。
「あれは北の邪神が生み出した部族でだ」
「あの様に獰猛なのですか」
「そして野蛮なのですか」
「そうだ、だがあの者達に勝つ手段は考えた」
 このことも既にというのだ。
「それを今から言おう」
「それはどういったものですか」
「一体どういったものでしょうか」
「我等にお話下さい」
「うむ、まずは五つの部族にだ」
 彼の部族達である彼等にというのだ。
「それそれ役割を与えよう」
「役割をですか」
「それをですか」
「これまでそれを定めていなかった」
 五つの部族を豊かにし増やしていってもというのだ。
「だがそれをだ」
「定められて」
「そしてですか」
「そのうえで、ですか」
「そなた達にそれぞれの役割で働いてもらうが」
 それだけでなくというのだ。
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