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徒然草
19部分:十九.折節の
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上で寂しそうに輝いている。宮中で罪を懺悔したりなかったことにしたりお墓参りのお供えを載せた車が発つのはしんみりとして頭が下がる思いがするものです。朝廷の行事が多くあり新春の準備に合わせて一気にやってしまう様子には感心します。大晦日の夜に節分のように鬼を追い出した後でお正月になってあちこちを拝むことも何とも言えません。そんな夜に暗がりの中で松明を灯して夜が明けるまで他人の家の門を叩いて走り回り何を言っているのかわかりませんが忙しくしている人達も日の出間近になり不平を言いながらも静かになっていくのは古い年が去っていくことを感じさせて寂しく切ない気持ちにさせてくれます。死んでしまった人が戻ってくるからと魂を祭るというのは最近都等ではしませんが東国ではまだしているのは味があっていいことです。そうして元旦の空が明けていく様子は昨日の朝と見たところ変わらないけれどいつもと状況が全く違いますから珍しい気分になってきます。表通りの様子も松の木を立てて嬉しそうに笑っているのは大変よいと思います。


折節の   完


                  2009・5・4

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