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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔9
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<お疲れ様でしたサイト>

「マズ…」

ペッと口から灰を吐き出し、ミズチオルフェノクは人間体へと戻った。

「でも、よかったのか? ラッキークローバーを全滅させて」

<常勝こそがラッキークローバーの常、敗走した時点で彼らはラッキークローバーではなくなっていましたから。
それにこれからは、SWAT部隊の方が必要になっていく。威張るだけの者たちなどにようはありません。
さて、そろそろ水も抜けたでしょう。こちらでランチにしませんか?
うな重にエビフライ、それから…>

「ムカデ料理なんか出しても絶対に、食わないからな」

<好き嫌いはいけませんね。
それで、満足はできましたか?>

「それなりに、な」

<それなりですか>

「ああ、上に行ったせいで、さらに上を目指そうって意識もないやつらだったからな。
それにしても、なんで水なんて入れたんだよ」

<そんなこと決まっているじゃないですか、あなたの能力で、床を破って水道管破裂されるなんてことされたら、修理代がいくらかかるか…
ただでさえ、市内戦の度に水道工事の請求書が回ってくるんですから。
これ以上の不要な出費は避けたいんです>


*************************


礼拝堂に降り立ったミズチオルフェノクは人間体へと戻り、血を流して倒れているウェールズの血に触れた。すると、流れ出たウェールズの血は、ウェールズの元に戻っていった。

(即死じゃなくて良かった…肺も残っているし、心臓も完全につぶれたわけじゃない。血を巡回させておけば、とりあえずは…)

「サイト?」

「待たせたな」

「……」

安心して緊張の糸が切れたらしく、ルイズは気絶した。
風が吹き、埃が晴れると、こちらを睨んでいるワルドがいた。

「最初の頃からずっと怪しいって思っていた。だが、おまえを信用しているやつらの目を覚まさせるような決定的な物がなかったから、ずっと放置していた。
……俺のミスだ。あのときに殺しておくべきだったな」

あの宿でみんなに言ったところで、自分に近い考えができるタバサと、付き合いの薄いワルドよりもサイトやタバサを信じるであろうキュルケくらいしか、仲間にできなかっただろう。それに、もし、言ったとしても、仲間の間に溝が生まれ、連帯行動がとれなくなっていた。だから、彼は言えなかったのだ。
だが、今ではそれを悔やんでいる。何故、あの決闘の場で全力を持って殺さなかったのだろうかと。

「手加減していたとでも言うのか? 見得だけは一人前だな」

「ルイズは、おまえが敵かもしれないと伝えたとき、そんなはずないって、俺を罵倒したくらいおまえを信用していたぞ」

「それは、彼女が勝手にしたものだ」

「…
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