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レーヴァティン
第九十三話 ローマからその二
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「俺も協力はしてもらってもな」
「後ろ盾にはしなかったな」
「色々足枷が出来るからな」
「教会の言うことを聞かないといけなくなるからな」
 教会の力を後ろ盾とすると、というのだ。彼等に見返りとしてそうしなければならなくなるというのだ。この辺りはまさにギブアンドテイクだ。
「だからな」
「それでだな」
「それは避けたしな」
「最初からだな」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「今はな」
「協力どころか、か」
「俺達の政策に頷いてくれているよ」
「そうした関係になったか」
「ああ、ローマの教会はな」
 今の時点では地域が制限されていた、島全体の教会についてではないというのだ。
「あとローマのギリシアや北欧の神々の神殿もな」
「頷いてくれているか」
「ローマはギリシアの神々の力が強いんだよ」
 英雄は久志にこのことも話した。
「キリスト教と同じだけな」
「そのことは予想がつくな」
「そうだろ、俺達の世界でもな」
「ローマ帝国はギリシアの神々が信仰されていた」
 とはいっても国教ではない、ギリシアの神々をローマ人達がローマに持ち込んでそうして彼等を信仰したのだ。他には小アジアの女神キュベレイや仏教で弥勒菩薩となる神ミトラ等が信仰されていた。
「それならだ」
「それでだよ」
「そちらのローマでも勢力が強いか」
「ああ、けれどな」
「そちらの宗教もだな」
「支持してくれているさ」
 つまり自分達の政に頷いているというのだ。
「有り難いことにな」
「そうなる様にしたか」
「そりゃ宗教が強過ぎたら問題さ、けれどな」
「程々か」
「ああ、政治と宗教は別にしてな」
 そこは分けてというのだ。
「それぞれの宗教の信仰を守って争いごとも解決してな」
「以後怒らない様にする」
「土地問題とか解決してな」
「そうしてか」
「支持を得たぜ」
 そうなったというのだ。
「俺はな」
「それは何よりだな」
「ああ、そうしたことも済ませてな」
「そちらの政は軌道に乗ったか」
「そうなったぜ」
「それはよかったな」
「ああ、苦労したかいがあった」
 ラーメンをすすりつつだ、久志は話した。
「そう言えるぜ」
「苦労は実るものだな」
「その時に実らなくてもな」
「必ず生きる」
「俺達の場合は幸いにすぐに生きたぜ」
 政に結果が出たというのだ。
「有り難いぜ、そのことも」
「そうだな、それではこれからだな」
「その話をするけれどな」
「今はか」
「ラーメン食ってからな」
 そして餃子も炒飯もというのだ。
「それからにしような」
「麺類を食いながらの長話は禁物だ」
 そこはしっかりと言う英雄だった。
「食ってからだ」
「ああ、折角の麺がのびるからな」
「だからだ
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