第三百四十四話 横須賀の海その六
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「益子薫はこれからも最前線勤務だ」
「げっ、そうなのか」
「勤務態度はともかく能力は高い」
それ故にというのだ。
「有能な怠け者も使い様だ」
「じゃあ無能な働き者はどうするんだ?」
「別の部署に回す」
霊幻にあっさりと答えた。
「向いている仕事の方にな」
「そうだよ、それがいいんだよ」
「無能な働き者は向いている仕事ならな」
「有能な働き者になるからな」
「逆に益子薫を向いていない部署に回すとだ」
彼女の場合はというと。
「無能な怠け者になる」
「そうなるよな、やっぱり」
「なら有能な怠け者でいてもらう」
まさにそちらにというのだ。
「このままな」
「つまり俺はずっと実働部隊か」
「そうなる、それが嫌ならだ」
それならとも言うのだった。
「他の才能を努力してだ」
「磨けか」
「そうだ、しかし今はだ」
「俺は前線勤務か」
「実働部隊だ」
「糞っ、じゃあ今回の戦いは最後まで戦ってやる」
そうすると言うのだった。
「スサノオに仕掛けられて腹が立っているしな」
「というかそれが本音ですね」
エレンがその薫に笑って言ってきた。
「薫にとっては」
「そうだ、正直だ」
「腹が立っていますね」
「俺は寝て暮らしたいんだ」
つまり働きたくないというのだ。
「そこで派手に喧嘩を売られたんだ」
「それならですね」
「腹が立たない筈があるか」
薫も否定せずに返す。
「やられたならだ」
「それをですね」
「倍返しにするだけだ」
「そうですね。それでは私もです」
「戦うか」
「私も喧嘩を売られていますから」
それだけにというのだ。
「戦います」
「そうか、じゃあ一緒に戦うぞ」
「そうするのです」
「それで横須賀だけれどね」
マギーがその街について聞いてきた。
「さっき千冬から聞いたけれどね」
「どう思った」
「いかしてる街みたいだね、海も奇麗で」
「季節によっては泳げる」
「そうかい、じゃあ泳ぐとするか」
「鮫も出ないですよ」
マギーに今言ったのは春花だった。
「ですから泳いでも安全です」
「それは余計にいいね」
「それではですね」
「泳げたら泳いで訓練の間に楽しもうね」
「それに基地だったらプールもあるんじゃないですか?」
こう言ったのはなでしこだった。
「海軍基地ですし」
「そういえばそうだね」
「それではですね」
「プールも行こうかね」
マギーはそちらも楽しみにしている感じだった、そしてだった。
戦士達はアメリカ軍の基地に実際に入った、そこの設備は紫が言った通りかなりのもので雷音クリスもだった。
レストランでビュッフェの肉料理を頬張ってだ、こう言った。
「美味い」
「ええ、これはね」
アンジュもそ
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