第一章
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慣れない仕事
海音寺喜久子と太宰修治は喜久子の神託を受けていた、だが喜久子の神託を受けた場所は都のすぐ傍にある舞鶴だった。
今舞鶴は海軍の港を置いている、喜久子はその軍港の中にいて共にいる太宰に言った。
「ここにですね」
「はい、日本を守る軍港の一つを置くとです」
太宰もこう話した。
「吉川君達が提案してくれて」
「そうしてですね」
「旗揚げの時から整えていまして」
「今やですね」
「この様に見事な軍港となっています」
見れば結構な広さでしかも軍艦も多い、そこにいる海軍の者達も結構な数だ。
「この通り」
「私達の勢力は海も多く領有しているので」
「それで、です」
その為にというのだ。
「海軍も整えていますが」
「その一環としてですね」
「この舞鶴も整えています」
「左様ですね、ただ舞鶴は」
この街自体についてもだ、喜久子は述べた。今は小さな身体の羽根を動かして太宰の横で飛んでそこでホバリングしている。
「都と近いので」
「だからですね」
「はい、行き来が楽ですね」
「移動の術を使っても一瞬で」
「鉄道でも空船でもですね」
「比較的すぐにです」
太宰もこう答えた。
「行き来出来ます」
「だからですね」
「都で何かあれば」
その時はというのだ。
「内政を預かる私達はすぐに都に戻られます」
「そうですね」
「はい、いざとなれば」
「移動の術もありますし」
切り札としてだ。
「楽ですね」
「そうですね、では」
「これからですね」
「神託を探しましょう」
「それでは」
二人でこう話してだ、そしてだった。
二人は実際に舞鶴の軍事施設だけでなく街も巡ってそうして喜久子の神託を探した、その中でギルドにも行って新悪でありそうな依頼も探した。
だがそれはなくだ、また新たに探そうと思っていると。
舞鶴の商店街を変装し学生服にマントの男子学生と振袖に袴の女学生それぞれ大正を思わせる服装になって歩いていた二人の目の前に。
西洋風のピンク色のドレスを着た黒のロングヘアのスコーンの少女が見えた、スコーンは痩せた身体を持っているが。
その少女はオークそれも肥満しきった場合の彼等以上に太っていた、顔立ちは整っていると言えたが見事に脂肪に埋もれている。背は一六〇程だが体重も一六〇はキロでありそうだった。
その少女は手にクッキーやアイスクリーム、チョコレートを次から次に出して食べていた。その彼女にだ。
横にいる執事の服を着た若い眼鏡をかけた鹿人の男が言った。
「お嬢様、また言わせて頂きますが」
「食べたら駄目？」
「そうは申しません」
食べるなとは言わないというのだ。
「ただ間食は」
「だめなのね」
「はい、極度の肥
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