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人理を守れ、エミヤさん!
兄妹なのか友情なのか
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りあの者らと我らの戦いでは、敵の強大さが余りに違いすぎる。それにあの平和な娘は、とても戦いの場に相応しいとは言えない。シロウの言うように現状が最も好ましいのではないか?」
「それとこれとは話が別であろう。何より余が嫌だ! 仲良きことは美しき哉と日本では云うのだろう、余は美しい故に、余の周りも美しくなければならん! 顔ではなく心と環境がだ!」
「あー……心意気は嬉しいが、俺もアタランテと同意見――」
「やだやだ余は嫌だーっ!」
「子供か!」
「皇帝である!」
「元な! 今はカルデアのマスターだ!」
「シェロの友でもある! 余にとって友が皆に好かれている方が気持ちがいい。余が皆に好かれるのは当然故な!」
「ダメだ……あ、そうだ」

 言うことを聞いてくれそうにないと見て、俺は唐突な話題転換に打って出た。問題の先送りにしかならないが、どうせなるようにしかならない。それに嫌われていようと好かれていようと、イリヤ達がお留守番なのにも変わりはない。

「ネロ、すまないがサーヴァントを二騎追加召喚してくれ」
「むっ! 話を逸らそうとするな!」
「子供達の件は好きにしてくれ……俺は関与しない。で、真面目な話、ネロ直轄のサーヴァントがアタランテだけというのもバランスが悪いだろ。毎度俺から貸し出す形なのも歪だ。全騎が戦いに出向く訳ではないにしろ、幅広い戦力の拡充は未だ急務だ。三騎召喚して補うはずが、アイリさん以外は宛にしちゃいけないしな……」
「むむむ、それは確かに……うむ! 任せよ! 余の力を以てすれば、きっと神祖も応えてくれるに違いない!」

 ロムルスさんですか……。まあ確かに彼が来てくれたら頼もしさマックスなんですが、欲を言えばアサシンかライダーがいい。バーサーカーは論外だが。
 こうしてはおられん! とネロはるんるんとアタランテを伴い颯爽と召喚ルームに向かう。俺も後に続いてネロの部屋を出ようとして――

 アタランテの尻尾と耳、髪の毛。そしてネロの散らかしたお部屋を見渡した。
 ……。
 …………掃除して行くか。






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