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俺様勇者と武闘家日記
第1部
ロマリア〜シャンパーニの塔
ロマリアにて
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ったので、髪の毛を濡らしたシーラの姿を見たのはこれが初めてだったのだ。
「えへへ。本当はこの後乾かしながら髪の毛巻くんだけど、今はご飯中だから後回しにするんだ♪」
 まっすぐになったシーラの金髪は、愛らしい顔立ちによく似合い、その姿はまるでおとぎ話に出てくる泉の妖精のようだった。
 正直、普段の巻き髪よりも、こっちのほうが似合っていた。でも今はナイトドレスを着ているから、バニーガール姿になったら、またイメージが違って見えるんだろうか。
 そんなこんなでやっと食事が来た。空腹だった私たち4人は、ふんわり湯気の立った食事がテーブルに置かれるや否や、瞬く間に胃袋の中に食べ物を収めていった。
 あのユウリでさえ、掻き込むようにクリームシチューを平らげていたのだから、みんな相当空腹だったに違いない。
 気づけば、4人同時に空になったお皿をきれいに重ねていた。
 こういうところだけは、みんな気が合うのかもしれない。
 食後のデザートを頼んだところで、ユウリが三人を見回しながらこういった。
「食事が済んだらロマリア王に会いに行くぞ」
『へ?』
 三人そろって間の抜けた声を出す。ユウリは眉間にしわを寄せた。
「お前ら、この俺を誰だと思っている? この世界を救う勇者だぞ!? 異国にたどり着いたからにはその国の代表に会うのが、世界を救う勇者としての礼儀というものだろうが」
「そ、そういうものなの?」
「あたしに聞かれてもわかんな〜い」
「つーかただ単に目立ちたいだけなんだろ」
 ナギの一言で、ユウリの周りの温度が10度下がったような気がした。
「ベギラ……」
「だめだよユウリ!! こんなところで呪文なんか……」
「そうよぉ!! まだ食後のデザートが来てないのに!!」
「そういう問題かよ!?」
 シーラの言葉に、ナギが突っ込みを入れる。というかシーラのデザートって、さっき頼んだウイスキー8本のこと?
「あのさ、前から気になってたんだけど、シーラっていくつなの……?」
「ふふふ♪ ナイショだよ☆」
私の問いに、意味深な笑みを浮かべるシーラ。私より年下に見えるのに、こんなにお酒飲めるなんて不思議だ。というか体は大丈夫なのだろうか?
「そんなことより、早く支度するぞ。日が傾く前には用事を済ませるからな」
シーラの年齢に全く興味がないのか、すぐに席をたつユウリ。もっとのんびりしたかったのになあ。
けれど『王様に会う』と言う一般人には到底縁のない出来事に、私は内心浮き足立っていた。
そのせいで結局食事の後に済ますつもりだったお風呂に入れなかったことに気付き、ロマリア城の門前で後悔したのだった。
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