暁 〜小説投稿サイト〜
人理を守れ、エミヤさん!
強えええ!してみたかったんだね士郎くん!
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
がありながら、こうも素直に反応する辺り我が子を溺愛しているのかもしれない。白髪の男は肩を竦め、老神父が反駁してくるのを待った。

「解せませんな。あれはサーヴァントを失い脱落している。今更あれを狙うとは、一体如何なる了見で?」
「ふん? 惚けているのか、それとも貴方は謀られているのか。アサシンは脱落などしていないよ。現に俺はアサシンに襲われている。故に所在の明らかなアサシンのマスターを始末しに来たまでだよ」
「……」

 惚ける事は無理だと、力強く言葉を射込んで断じると、白髪の男は身じろぎした老神父に優しく言った。

「俺が此処にいるからと、今の内に息子を外に逃がそう等と考えない方がいい。アサシンのマスターの事だ、どうせ俺のランサーとセイバーの戦いも覗いていたのだろう? ランサーが待ち構えていると言えば、外に逃れる愚かしさも分かろうさ」
「……息子は本当に脱落していない、と?」
「ああ。まさか教会が特定の陣営に肩入れし、癒着(・・)している等有り得んだろう? 分かっている(・・・・・・)とも、教会と遠坂が(・・・)裏で繋がっている訳があるまい。――抵抗しなければ殺さん。アサシンのマスターも、大人しくサーヴァントを自害させるか、令呪を放棄するなら見逃そう」

 最大限の譲歩がそれだと暗に示す。全て知っているぞと。
 事前知識がなくとも白髪の男は教会と遠坂、言峰綺礼の間にある繋がりを看破していただろう。
 何せ英雄王と百貌の出来レースじみた偽の初戦は、あからさまなまでに出来すぎている。アサシンが真っ正面から工房に挑むわけがない。切嗣なら見抜いた上で「逆に罠なのでは」と疑いそうなレベルで分かりやすい。

 遠坂時臣のミスは二つ。一つ、アサシンを迎撃に出た英雄王が明らかに待ち構えていた事。二つ、英雄王の力を見せつけ示威を狙った事。欲を掻いて一石二鳥を狙わなければ、まだ真実味を持たせられただろうに。二兎を追うものは一兎をも得ずという諺を知らないらしい。

 ゆっくりと、見せつけるように白と黒の中華剣を抜き放つ。これ見よがしな殺気を放つと、目に見えて老神父は身構えた。
 堂の入った格闘技の構え。見たところ八極拳か。この老神父から言峰綺礼に、言峰綺礼から赤い悪魔にその技は連綿と受け継がれたのだと察して一瞬感慨深さに浸った。

 それを隙と見たのか。

 死角より短刀を投げつけてきた黒影を、振り向きもせずに仕留める。
 流れるような動きだった。黒の剣、莫耶で短刀を叩き落とし。白の剣、干将を投じて暗闇に潜んでいた影を穿ったのである。

 ――その反応速度、感知力、身体能力、全てが人間の域を超えていた。

 百に迫ろうかという影が実体化する。教会を埋め尽くさんばかりの数の多さに対し、男は不敵に笑むばかり。
 魔術王
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ