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星河の覇皇
第七十部第一章 外縁部の賊その十三

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「それも良縁がある」
「だといいのですが」
「政治家としての将来もあるが」
「結婚ですか」
「それは何とかしないとだ」
「まずはですね」
「やはり人は結婚することはいいことだ」
 人にとってはというのだ。
「家庭を持つことはな」
「いいことですね」
「それだけでな」
「子供もいれば」
「また違う」
 こうも話した、八条に。
「実際にな」
「そうですか」
「それに君は政治家であるが」
 さらにとだ、八条にこうも言った。
「八条グループの後継者だな」
「実はです」
「政治家を続けるか、か」
「グループの総帥としてです」
「その仕事に専念するかだな」
「どちらかを選ばないといけないですが」
「グループの総帥はだ」
 その立場のことをだ、アッチャラーンも言った。
「やはりな」
「専念しなければならないのですね」
「君は確かに優れた政治家だ」
 アッチャラーンも認めることだ、八条の政治家としての素晴らしい資質を。だからこそ首相として彼を重く用いているのだ。
「しかしこう言ってしまうと何だが」
「政治家は、ですね」
「次から次に出る」
「優れた政治家が、ですね」
「優れた人材を見付けないといけないが」
 しかしというのだ。
「だが出ることは出る」
「政治家は、ですね」
「この辺りはタレントと同じだ」
 テレビやネットで人を楽しませる彼等というのだ。
「人材は出るものだ」
「次から次ですね」
「代わりも出る」
「それこそ幾らでも」
「人材がいない政党というのはだ」
 俗に言われているそうした政党はいうと。
「実は人を集められない、見い出せられない政党だ」
「そうした政党だからですね」
「人がいないとなるのだ」
 そうなるというのだ。
「だからだ」
「人材はいますね」
「要は集め、見出すだけだ」
「そういうことですね」
「そして育てることだ」
 優れた人材、この場合は政治家としてのそうした人材をというのだ。
「それが大事だ、だからだ」
「人材は、ですね」
「替えがいる世界だ」
 タレントの世界と同じくというのだ。
「しかしだ」
「八条家のことはですか」
「君は長男だな」
「はい、五人兄妹のです」
「そうだな」
「弟が二人、妹が二人いますが」
 この四人はというのだ。
「誰も総帥にはなろうとしていません」
「君の代わりにだな」
「そうした話が出たこともありません」 
 グループの中でというのだ。
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