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夢幻水滸伝
第八十一話 北陸の雄その七
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「甲信も内政をしていけばだがや」
「豊かになりますね」
「確実に」
「田も街も整えてだがや」
 そのうえでというのだ。
「豊かにするだがや」
「お願いします」
「ではそちらも」
「それとです」
 雅も言ってきた、見れば酒は彼女が一番多く飲んでいる。
「東国と北陸ですが」
「外の勢力だがや」
「これまでも東国には備えをしていましたが」
「北陸もだがや」
「どうするかですね」
「越後との境に海津城を築いています」
 滝沢が坂口に答えた、勿論彼も飲んでいるが勢いは雅程ではない。
「それで備えをしていますが」
「敵も侮れません」
 正宗も言ってきた。
「強さは本物です」
「そうだぎゃな、では海津城で守ってぎゃ」
「そうしてですね」
「そこから先は進ませない様にするだがや」
「川中島はされないですか」
「そんなことをしてもぎゃ」
 武田信玄と上杉謙信が五度行ったそれはとだ、坂口は正宗に飲みながら微妙な顔になって言葉を返した。
「時間を食うだけだがや」
「それでは」
「信玄さんは海津城だけだっただがや」
「さらに守りを固めますか」
「そうすべきと思っているだがや」
「ではです」
 ここで雅は策を出した、その策はというと。
「飛騨を抑えましょう」
「ああ、あの国だがや」
「はい、飛騨から越中を伺う様にすれば」
 北陸の一国であるこの国をというのだ。
「彼等はそちらにも目を打向けざるを得ないので」
「いいだぎゃな」
「はい、ここはです」
「あの国お抑えてだぎゃな」
「北陸に対しましょう」
「信濃だけで対しないだぎゃな」
「そうです、これでどうでしょうか」
「いいと思うだがや」 
 少し考えてからだ、坂口は雅に答えた。
「それではすぐに飛騨に兵を進めるだがや」
「その様にしましょう」
「しかし。あの国は山の国だがや」 
 その飛騨についてだ、坂口はこうも言った。
「四方山に囲まれ国土も山ばかりの国だがや」
「私達の世界で言う日本アルプスの中にありますね」
「そんな国だからだがや」
「攻めにくいですね」
「しかも飛騨から他の国に攻めるのも難しいだがや」
「つまり行き来が非常に難しいです」
「そんな国だがや」
「ですから空船を主に使ってです」
 雅は飛騨の具体的な攻め方の話もした。
「攻め入るのです」
「空からだぎゃな」
「高い山ばかりで空船を使っても攻めにくいですが」
 それでもというのだ。
「浮島も伝ってです」
「そうしてだぎゃな」
「攻めていきましょう」
「ふむ、ではだぎゃ」
「その様にしていきますね」
「わかっただがや、ではわし等が持っている空船を総動員してだがや」
 坂口は一国を攻め取る、このことから空船は全て使うことにした。飛騨は
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