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カルディア侯爵の挑戦状
知る

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体が戻ってきた感覚がした。二人とはつかの間意識を断つ。視界には炎のような紅色の双方の瞳がこちらを見つめる。
〔コーテリアでいいのに…〕
(立場上呼び捨てはできないよ。)
少し上目遣いでカルディア侯爵を見る私に少し困っている様子を見せる。
〔ねぇ。カルディア侯爵?あなたはなぜルーティアを呼ばなかったの?〕
普通は好きな人を呼ぶのが妥当だろう。そう思っているからこそ傷を癒していた私をわざわざ呼び出したのが疑問なのだ。
(…ほっとけないからかなぁ。)
少しキョトンとしてしばらくしてから口を開く。その顔からは優しそうな笑みがこぼれていた。
〔不思議な方ね。〕
昨日の夜にか弱く見えたのなら愚直だ。あれは男女の仲だったからにすぎない。
(僕に隠していることがあるのだろう?)
率直な感想に思わずどきっとする。しかし、私はこの質問に答える事は出来ない。きっとこの事を知れば誰かに漏らされる可能性も無くはない。
〔えぇ。言えないからこその秘密でしょう?〕
そう言って席を立ち、カルディア侯爵の横に立つ。カルディア侯爵はこちらを見る。私もまたカルディア侯爵を見つめる。
〔ルーティアを呼びましょうか?〕
机に手を置き机に乗っかる。多少ははしたないがカルディア侯爵なら大丈夫だろう。
(実直だなぁ。今日はあなたに会いに来たっていうのに…)
カルディア侯爵は困ったように眉をひそめながら笑う。そんなカルディア侯爵のネクタイを掴み引っ張った。
唇と唇が触れ合う。息が揃い心地が良い。
っは
(まだ足りない。)
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