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許されない罪、救われる心
84部分:第七話 地獄のはじまりその十一
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等をこうしたんだろうが!」
「自業自得よ!」
「そうだそうだ!」
「黒板だけじゃないぞ!」
 皆も四人をさらに糾弾する。泣いて動けなくなってもだ。
「早く消せ!」
「机やロッカーもちゃんとしろ!」
「自分達でな!」
「何ならな!」
 誰かがだ。何処からかバケツを持って来た。
 そしてそれをだ。四人に対して思いきりかけたのだった。
 空になったバケツは如月にぶつけてだ。そのうえで告げた。
「水もやったからな!これで消せ!」
「何ならもっと持って来てやるぞ!」
「まだ消さないっていうの!」
「わ、わかったから・・・・・・」
 バケツをぶつけられた如月が泣きながら応える。涙はかけられた水のせいで見えなくなっている。しかしそれでも流れ続けていた。
「消すから」
「うちもやるから」
「もうしないでよ・・・・・・」
「御願いだから」
「じゃあさっさと消したら?」
 岩清水はここでも四人に冷たく告げる。
「まだやることがあるんだし」
「だからわかったから」
 また応える如月だった。
「もうしないで。本当に」
「今はね」
 岩清水はその如月にこう返した。
「じゃあ消すんだね」
「うん・・・・・・」
「これで終わりじゃねえぞ!」
「まだやってやるからな!」
「覚悟しなさいよ!」
 こうして四人は周りの冷たい目と罵声の中で黒板を消して机やロッカーも何とかした。四人への糾弾はさらに続くのであった。


第七話   完


                  2010・8・27

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