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人理を守れ、エミヤさん!
安定のスルー力だね士郎くん! & 割と外道だね士郎くん!(二話合併版)
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を切った感触。斬っておいてなんだが、俺が一番驚いた。何故ならそれは――カルデアの救世主だったのだ。

「アサシン……!? う、裏切ったのか!?」
『違いますぞ。それはその時間軸に冬木へ召喚されていた者! 断じて我らは不義理を働いておりませぬ!』
「分かってる。冗談だ」

 カルデア救世主に寝首を掻かれるようになったらお仕舞いだ。簡単に暗殺されてしまう。現にまったく近づかれてるのに気づかなかったのだから。
 霧散していくアサシンを尻目に、アサシンからの重要な情報が何かを察し、俺は嘆息した。

『それはともかくとして、八十分の一の、白兵戦には弱い我が影とはいえ、一太刀で斬り伏せるとは見事!』
「アーチャーの動きを投影したし、アサシンも背後を取って油断しきっていたから斬れたんだろう」

 殺されかけていたが、まあ、よくあることなので動転することでもない。
 俺はさっさと促した。

「それより百貌の。もしかすると第四次の大まかな流れ、サーヴァント、マスターの素性まで知ってたりするのか?」
『無論。それは――セイバー!? 何を!?』
「……」

 百貌が蹴り出され、再びオルタが出てきた。
 俺は苦笑するしかない。

『私の前に出るとは良い度胸だな貴様。私が話すから貴様はさっさと観測作業に戻れ』

 くっ、覚えてろー! と捨て台詞が聞こえ、オルタは改めて俺に向き合った。

『さて。では情報を伝えます。心して聞くように』
「……まあいいや。聞かせてくれ」

 オルタを控えにする判断は間違いだったかもしれん、と若干反省しつつ。
 俺は百貌からの情報を聞き、結論を下した。

「まあ、今の方針のままでいいな」

 なんの問題もない。鞘を持つアルトリアと、英雄王に気を付ければいいだけだ。
 ただ。

「――キャスターは殺す。そのマスターもだ。居場所を教えろオルタ」

 青髭。連続猟奇殺人鬼。
 無為に血を流す輩を、そのままにする気は断じてなかった。
  







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