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妹は悪魔
第一章
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                妹は悪魔
 山川宗太郎はこの時悩んでいた、それで父の武蔵に家で言った。
「何で再婚したんだよ」
「決まってるだろ、母さんがな」
「あんまりにも美人だからだな」
「しかも性格もよくてな」
 父は自分によく似ている我が子に真剣な顔で言った。
「手料理をご馳走してもらったらな」
「美味くてか」
「それでだよ」
 だからだというのだ。
「アタックしたんだよ」
「国籍を超えてだよな」
「ああ、フランス国籍でもな」
 それでもというのだ。
「俺はそうしたんだよ」
「そうか、愛は国境を超えるか」
「そうだ」
 まさにという返事だった。
「俺の気持ちはわかるな」
「それはわかったよ」
 ここまではと言う宗太郎だった、黒髪は癖があり背は一七五ある。きりっとした細面で陸上部らしく均整の取れたスタイルだ。
「それならわかるよ」
「わかってくれるか」
「ああ、けれどな」
 それでもと言うのだった、自分の父親に。
「まさか人間じゃないってことはな」
「わかっている筈ないだろ、しかもな」
「サキュバスなんてな」
「思わなかったよ、もう夜はな」
 ここで思いきりいやらしい顔になって言う父だった。
「最高だぞ」
「自分の夜のことは息子に言うなよ」
「そう言ってもな」
「サキュバスだからかよ」
「もう最高だぞ」
「それは何よりだな」
「私もよ」
 父の横からその母が言ってきた、波がかっている見事な金髪に切れ長の青い瞳に透き通った白い肌、悩まし気な美貌の顔立ちに見事なスタイルの長身の女性だ。名前をマリーという。
「あなたに出会えてよかったわ」
「それは何よりだな」
「だって一日何回もして平気だから」
「そっちには絶対の自信があるんだ」
「そうなの」
「しかも御前が栄養バランスのいい料理ばかり作ってくれるからな」
「余計になのね」
 妻も笑顔で応えた、宗太郎にとって義母になる彼女が。
「いいのね」
「本当にな、栄養バランスがよくて特に精がつくな」
 そうした料理を作って食べさせてくれるからだというのだ。
「最高だよ」
「じゃあ今夜もね」
「ああ、楽しもうな」
「是非ね」
 夫婦でこんなことを話していた、ここでマリーは宗太郎には優しい笑顔でこんなことをも言ってきた。
「安心してね、私がサキュバスだけれど」
「それでもだよな、義母さんは」
「交際相手一筋だから」
 だからだというのだ。
「浮気をしないし宗太郎君にもね」
「ああ、俺もそんなことされるとな」
 それこそとだ、宗太郎もクールな表情で答えた。
「困るしな」
「そうよね」
「義母と息子なんてな」
「日本の小説や漫画やよくある設定ね」
「そうしたジャンルだとな」
 普通はない、宗太
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