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こんなチートでもありですかい?そうですかい。
第31話。変人と殺人貴。
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使えるん?」
「確か・・第五魔法『青』って行ったわね。どう言ったものかは分からないけど」
「『青』?マジで?」
「晋吾知ってるの?」
「知ってるも何も、赤毛のねえ―ちゃんに銀髪イケメンが教えてたのがそれだってしっとるだけや。」
「それって・・・・」
「志貴。聞かない方がいいわよ。死にたくなかったらね」

魔法に至る道は根源に至ることではなく、根源にいる管理者から授かることである。魔術師たちの目的を根本から崩壊させる一言だった。

図らずも知ってしまった志貴だが、ぶっちゃけよくわかっていなかった。そして晋吾も、その価値を分かっていないのだから救いようがない。





死者の匂いを追って着いたのは、鉄筋だけが組まれたどこかの工事現場。

「さてシッキー。アドバイスや。」
「アドバイス?」
「おう。正直な話や。シッキーがこれからやることは『殺し』やない。」
「・・・・」
「俺は『殺すコト』とは『意志を潰すコト』だと思ってる。せやから意志のない死者はもう殺されてるんや。ロアにの」
「・・・・・・」
「今からシッキーがやることは救うことや。」
「・・・・・・救うこと」
「そう、魂をあるべき場所に返すためや。」
「・・・・・・・・あるべき場所に」
「そのために今やるべきことは・・・・」
「分かっている。・・変・・・・身ッ!」

光と共に暗視スコープ付きのヘッドギアを装着した志貴。

「目標を駆逐する!」

志貴は地面を這い走る蜘蛛のように疾走し、鉄筋を駆け上がる。

「疾ッ!」

一体の死者とすれ違いざまに首、両腕、胴を切断し、さらに駆ける。

鉄筋から鉄筋を移動し、寄って来る死者たちは蜘蛛の糸に絡まるかのように動きを止め、次の瞬間には細切れになって行く。

死者たちは鉄筋を崩し何とか止めようとするが、崩れゆく鉄筋から鉄筋に飛び移り、死者を頭を掴み地面にたたき付け、胸に一指し。そして斜めに切り裂く。

後ろから立ち上がり際を狙った死者が襲うが、斜め下から蹴り上げ、反対の足で消し落とす。

衝撃でバウンドする死者を着地した瞬間に消えるように駆け、体を5つに解体する。

「・・・・最初から最後までクライマックスやなシッキー。」

思ったより強くてビックリした晋吾であった。





「シッキー平気か?」
「ああ、大丈夫だよ。」

シッキーが少し疲れたようなので近くのゲーセンで一休み。現在11時で閉店間近だが、人が一人もいない。大丈夫かこのゲーセン?

「お茶でええ?」
「ありがとう晋吾。」
「ほれ、アルも。」
「ありがとう。」
「・・・・吸血鬼なのにお茶飲むのか?
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