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灯台
第五章
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 光を照らしました、そうして女の子に言いました。
「その場で踊ってね」
「バレエをね」
「そこで動かないまま」
「そうして踊ってね」
「わかりました」
 女の子も頷いてでした、二人に言われるまま踊りました。そしてです。 
 灯台の灯りは女の子が華麗に動くその姿をシルエットにして出されました、それは灯台の近くを通り光に導かれる船達も見ました。
 そしてあるとても大きな本当に世界一周に出る様な大きな船もその光を見ました、船長さんは艦橋からその灯りを見て言いました。
「あの光は」
「バレエを踊ってますね」
「そうしていますね」
「うん、あのシルエットは間違いない」
 船長さんにはわかりました、バレエを踊っていることとそのシルエットから。
「私の娘だ」
「娘さんですか」
「娘さんが踊っているんですか」
「何か贈りものをするって言っていたが」
 このことをです、船長さんはここで思い出しました。
「こういうことか。踊りを踊って」
「そうしてですか」
「そのお姿を灯台の灯りに見せて」
「そうしてですね」
「贈りものにしてくれているんですね」
「そういうことか。これは最高の贈りものだ」
 その踊る姿を見て言った船長さんでした。
「自分の踊る姿をこうした形で見せてくれるなんてな」
「不思議な姿ですね」
「まるでこの世のものではないみたいです」
「灯台の灯りの中で影絵が踊っているみたいで」
「不思議ですね」
「これはいい、じゃあ世界一周は長いけれど」
 それでもと言った船長さんでした。
「今観ているものを励みにして」
「世界一周の航海頑張りましょう」
「我々の仕事を」
「うん、そうしよう」
 船長さんは確かな声で船員の人達に応えてでした、そうしてです。
 世界一周の旅に出ました、そしてその船が灯台の遥か彼方の方に行ってしまってからです。池辺さんと三好さんは女の子に言いました。
「船は搭載の向こうに行ったよ」
「もうこれでね」
「それじゃあね」
「もう終わろうか」
「そうしようか」
「はい、この度は本当に有り難うございます」
 女の子は灯台の灯りの前から出ました、そうして二人のところに来てお礼を述べました。
「お陰でお父さんに贈りものが出来ました」
「お礼はいいさ、君の役に立てたなら」
「僕達はそれでいいよ」
「それよりも君がお父さんに贈りものが出来たね」
「そのことがとても嬉しいよ」
「それに暇も潰せたし」
「お礼を言うことはないからね」
 それでいいとしたのでした、そうして最後まで深々と頭を下げてお礼を言う女の子を笑顔で送りました。そしてです。
 後日女の子が灯台に来てです、こう言ってきました。
「お父さんからお礼のメールが来ました」
「そうか、それはよかったね」

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