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星河の覇皇
第六十九部第五章 分権派の警戒その十五

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「早速」
「そうしましょう、それでなのですが」
「はい」
「私は六国での会談をお話しましたが」
「そうでしたね」
「はい、しかし」
 グリーニスキーはその伊東に話した。
「私の考えではです」
「四国ですね」
「我が国、日本とです」
 さらにというのだ。
「アメリカと中国の」
「四国ですね」
「その四国で話をしてです」
 そしてというのだ。
「話を決める」
「そうしてですね」
「今回のことにあたりたいですが」
「そうですか」
「しかしですね」
「私はです」
 伊東は自分の考えを述べた。
「六国で、です」
「主導してですか」
「ことにあたりたいですが」
「中央政府に対したいのですね」
「そう考えています」
「それはどうしてでしょうか」
 グリーニスキーは笑顔だが目の奥だけを鋭くさせてそのうえで伊東に対して尋ねた。もの静かな様子を保って。
「六国にこだわるのが」
「はい、今回の彼等はです」
 中央政府はというのだ。
「かなり手強いので」
「だからですか」
「はい、四国だけでなく」
 日米中露に加えてというのだ。
「トルコとブラジルも加えて」
「その六国で」
「さらに話を進め詰めてです」
「中央政府にあたるべきなのですね」
「そう考えるからこそです」 
 だからだというのだ。
「私はこう提案します」
「そうですか」
「はい」
「六国ですか」
「今回は三百以上の国全てで動きますね」 
 連合にある全ての国をとだ、伊東は言った。
「その主導を担うにはです」
「四国では足りないというのですね」
「そう思うからです」
 それ故にというのだ。
「私はこう提案します」
「そうですか」
「はい、今回は連合の全ての国が加わるので」
 それでというのだ。
「六国で、もっと言えば」
「より多くの国ですか」
「いえ、船頭は多くてはです」
 伊東は即座にだ、グリーニスキーに返した。
「かえってよくありません」
「だからですね」
「六国より多くてはです」
「かえってよくはありませんね」
「はい、しかし四国では少ないかと」
「そうですか」
 グリーニスキーは話を聞きながらだ、すぐにわかった。
 伊東がここで言っているのは建前、お題目であるとだ。彼女の真意はそうしたものではないとである。だがそれでもだった。
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