第四百九十九話 朝の別れと再会その一
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朝の別れと再会
服を着てだった、ジュディはすっきりした状態になってそのうえで冷蔵庫を開けてプリシラに言った。
「ねえ、何飲むの?」
「お水でいいわ」
プリシラはジュディにあっさりとした口調で答えた。
「それでね」
「いや、お水って」
「お水を飲んでお塩舐めて」
「それでいいの」
「水道水をね」
「何ていうか」
それはとだ、ジュディはプリシラにどうかという顔で言葉を返した。その手には冷蔵庫の中にあったスポーツドリンクがある。
「それでいいの」
「それで充分よ」
「スポーツドリンクあるし」
ジュディはプリシラにさらに話した。
「紅茶もあるわ」
「紅茶」
紅茶と聞いてだ、プリシラはピクリと反応した、そのうえでジュディに尋ねた。
「冷蔵庫の中にあるの」
「ストレートの微糖がね」
「ストレートでしかも」
「あれっ、何か」
「私紅茶大好きで」
無表情なままだが言葉には感情がこもってきていた。
「しかもね」
「ストレートが」
「糖分は少し」
微糖がというのだ。
「それが最高だから」
「じゃあ紅茶飲む?」
「いいの」
「ええ、飲ませて」
こうジュディに答えた。
「よかったら」
「遠慮は無用って言ってるわ、とにかくね」
「とにかく?」
「紅茶飲みたいならね」
それならとだ、ジュディはプリシラにまだ開栓していない一・五リットルのペットボトルを手渡した、これまで冷蔵庫に入っていたので実によく冷えている。
「はい、これ」
「有り難う」
「飲んでね」
「そうして水分補給ね」
「私もするし」
「しないとって言った私も」
「ちゃんと飲んで」
そうしてというのだ。
「学校に行ってね」
「途中で朝御飯も買って食べて」
そうしてというのだ。
「それでお家に一旦帰って」
「教科書とノートと筆記用具持って」
「あと今日体育あるから」
「体操服もね」
「持って行った方がいいわよ」
「わかってるわ」
既にとだ、プリシラは答えた。
「そのことも」
「だといいけれどね」
「ちなみにブルマはね」
「持ってないでしょ」
「ええ、穿いたこともないわ」
「あれはもうね」
「日本の二十世紀の遺物ね」
「あることはあっても」
それでもというのだ。
「普通の世界にはないわね」
「風象の世界にあるわね」
「風俗ってね」
ジュディもそちらの世界のことは知っている、そうしてスポーツドリンクを一杯一杯ごくごくと飲みつつ言った。プリシラは紅茶をそうしている。
「ああした世界は」
「普通の女の子、高校生はね」
「ちょっとね」
「ないわね」
「まあ風俗もお仕事だけれど」
「そうね」
「私達にはね」
偏見はないがというの
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