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星河の覇皇
第六十九部第五章 分権派の警戒その十二
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「そして与党にいればな」
「はい、首相としてですね」
「大統領のよき片腕になってくれていましたね」
「そして辣腕を振ってくれて」
「ロシアに貢献してくれていましたね」
「あの首相は内政も見事だ」
 その手腕もというのだ。
「実にな」
「だからこそですね」
「伊東首相はろし安易いて欲しかった」
「それも与党に」
「そうであればとですね」
「思う時もある、もっとも彼女をしっかりと抑えられるか」 
 自分の部下としてだ、若し自分の下にいればその時はその人物をどうコントロールするのかも上司のすべきことだからだ。
「私でもだ」
「あの首相はですか」
「コントロール出来る方かというと」
「それは、ですね」
「わかりませんか」
「野心はないが」 
 政治的なそれはだ。
「日本を連合の盟主にしようだの首相以上の地位はな」
「確かに。あの方はそれないですね」
「中央政府に行かれるおつもりもない様ですし」
「日本は君主制の国です」 
 だから国家元首である大統領にもなれないのだ。
「首相にはなられましたが」
「それ以上はないですね」
「日本の首相以上は」
「そちらもご自身が強く求められたものではないですし」
「そうだ、有能だが野心はない」
 伊東、彼女はというのだ。
「特にな、だからな」
「それで、ですね」
「足元をすくわれる心配はないですね」
「あの肩を部下にしても」
「それでも」
「そうだ、しかしあまりにも有能だ」
 その有能さが問題だというのだ。
「また言うが九尾の狐だ」
「九尾の狐を動かせるか」
「そういう問題ですか」
「部下としてコントロール出来るか」
「それが問題ですか」
「九尾の狐は神仙に匹敵する」
 その神通力はというのだ。
「まさにな、だからだ」
「それを使うにはですね」
「どうしてもですね」
「難しい」
「神仙に匹敵するとなると」
「普通の狐ならともかくだ」
 そもそも頭がいいとされている生きものであるがだ、グリーニスキーは普通にそう言われている生きものなら使える自信があるのだ。
 しかしだ、こうも言ったのだ。
「だがな」
「九尾の狐になりますと」
「天狐以上かも知れませんし」 
 狐、妖力のある種類の彼等の中でも最高位とされている。中国では狐の社会には試験により階層化されているとされているのだ、その考えが連合中に伝わっているのだ。
「それ程の相手となりますと」
「大統領でもですか」
「使いこなせないというのですか」
「彼女を使いこなすことは」
 それはというと。
「連合のどの者でも難しいだろう」
「あまりにも切れるが故に」
「部下にしてもですか」
「難しい」
「そうなのですね」
「そうだ、だから部下に持ってもだ」
 それ
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