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Knight's & Magic & Carrier 6
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「取り付けが甘いぞ!!何年この仕事についてやがるんだ!!もう一回生身でスパナの使い方から覚え直してこい!!そこ、資材はちゃんと積め!!部分劣化を起こすだろうが!!」

「トール、源素浮揚器の調整を手伝ってください」

「ならこっちを任せるぞ。3班、続け!!」

エルと現場を入れ替わり源素浮揚器を調整する。旧王都を開放してから1ヶ月。あの後も何度かイサドラからハニトラを仕掛けられたが全て回避した。明らかにエレオノーラの謀略だが、イサドラ自身も恥ずかしい所を見られたから責任を取らせようと積極的に仕掛けてくる。

エレオノーラの思惑はこうだ。まずはイサドラにくっつける。イサドラは子爵家の一人娘だ。それに嫁ぐということはオレは子爵となる。その後にこの大戦の功績で昇爵させて侯爵か辺境伯辺りにし、その上で情夫とする。正式に王配に付けるのは面倒が多そうだからこんな周りくどい計画を立てている。政治の中核になっている貴族たちは国の面子と借金の事を考えて黙り込むはずだ。

それから逃げ出すためにこうしてムスペルヘイムの飛行ユニットの製造に取り掛かっている。両舷から挟み込むように接舷し、後部のマギスラスタによって航行を可能にするユニットだ。完成すればスレイプニール級にも流用できるので欠点は今の内に洗い出しておきたい。

「トール、あのストームセイガーとか言う旗艦を調べたが、特にこれと言って新技術はないな。精々質の良い部品を使ってるぐらいだ。設計も無駄が多い。バラして資材にした方が良いな」

オレとエルと異なり、鹵獲した皇族専用艦の調査を任せていたダーヴィドが報告に戻ってきた。それにしてもでかいだけか。

「ならバラせ。資材はいくらでも必要だからな。レーヴァンティアの生産の方はどうなってる?」

「あっちの方は楽だな。装甲を剥がしてレーヴァンティアの装甲を付けるだけで済む。剥がした装甲は融かして再利用だけだからな。各地の工房の分は把握してないが、王都近辺で可動中が連れてきた60とこっちで作った20で、今週中には追加で40、来週にはさらに60って所だ」

「数が増えていっているな」

「幻晶甲冑に慣れてきている上に便利だからな。最悪、工房のクレーンなんかが無くても製造というか換装が出来る」

「なるほど。飛行船の増産の方は?」

「北と南で鹵獲分が結構出たから抑えてるらしいぞ。だから規定の分は確保できている。問題は乗り手の方だな。こっちは訓練しないとどうしようもない」

「それはエレオノーラが何とかしている。最低限の航行さえ出来れば問題ない。商家に先行販売をチラつかせて人と物資を出させているみたいだからな」

「それで、今後はどうするんだ?西側を開放して、そのまま逆侵攻までするって聞いてるが」

「ああ、その通り
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